今年のドラフト候補の一人である吉川陽大。
高校で実績を積み上げてきた本格派左腕で、各球団のスカウトからも注目を集めています。
一般的な記事では「最速◯km/h」「甲子園での活躍」などの表面的な特徴に注目が集まりますが、プロで通用するかどうかは、より詳細なデータ分析が欠かせません。
本記事では、吉川陽大選手の特徴やプレースタイル、さらには奪三振率(K/9)・四死球率(BB+HPB/9)などのセイバーメトリクスを含め、数値を細かく分析しています。
数字が示す傾向から、将来どのような役割を担えるのか、ドラフト指名の可能性はあるのかを考察していきましょう。
吉川陽大とは?仙台育英を支える本格派左腕の素顔に迫る
吉川陽大(よしかわ・ひなた)は、神奈川県茅ケ崎市出身の左投左打投手です。
地元の軟式クラブ・茅ケ崎エンデバーズから野球を始め、横浜都筑リトルシニアで硬式野球に転向し、全国屈指の名門である仙台育英高校に進学しました。
182cm前後のバランスの取れた体格から放たれる最速144キロの直球と、切れ味抜群のスライダーが大きな武器です。
さらにチェンジアップやカーブも操る多彩な投球術で打者を翻弄し、全国レベルで注目される左腕へと成長しています。
「スライダーの精度は高校生トップクラス」と専門メディアも評し、ドラフト候補の名前が挙がる逸材です。
吉川陽大の投球スタイル
吉川の特徴は、角度のある直球と変化球を自在に織り交ぜる完成度の高さにあります。
直球は最速144kmを誇り、常時140km台前半をマークする安定感に加えて、コーナーを突ける制球力も魅力です。
スライダーは120km台後半の球速で鋭く横に曲がり、決め球として空振りを量産できます。
さらにチェンジアップは打者のタイミングを外す効果が高く、特に右打者に対して有効なボールとして活用されています。
加えて、カーブを織り交ぜることで緩急をつけ、投球全体の幅を広げている点も大きな強みでしょう。
打者に無駄な間を与えず、次々とアウトカウントを積み重ねられるので、完成度の高さも評価されています。
吉川陽大の球速と球質の成長
入学当初は球速130km台前半に留まっていたものの、日々の投げ込みと下半身強化により、高2夏には140km台を常時計測。
さらに、高3春には自己最速144kmをマークしました。
球質は「スピンの効いた伸びる直球」と評され、スカウトからは「球速以上に打者の手元で伸びている」と高評価。
特にインコースを強気に攻められる点が魅力で、左打者に対しても臆さず直球を投げ込む姿勢は高く評価されています。
吉川陽大の仙台育英高での実績
高校2年春からエース候補に
吉川が台頭したのは高校2年の春。背番号10ながらリリーフとして安定した投球を披露し、監督からの信頼を獲得しました。
秋には背番号1を背負い、エースとして東北大会優勝に大きく貢献。仙台育英の「新たな左腕エース」として注目を浴び始めます。
高3春の県大会での快投
新チームで迎えた春季大会では、準決勝で9回を投げ切り完封勝利を勝ち取りました。
スタミナ面の成長を示すとともに、試合後には「投げ込みに自信がある。スタミナは十分」と力強くコメントし、精神面でも頼れる存在に成長していました。
甲子園での活躍
3年夏の甲子園では鳥取城北戦で9回完封勝利。続く開星戦でも安定した投球を見せ、チームを勝利に導きました。
3試合合計で防御率1.01を記録し、被安打率・与四死球率ともに全国レベルで優秀な数値を残しました。甲子園の大舞台で実力を証明したことで、全国区の注目を集めます。
吉川陽大の投球成績
では、セイバーメトリクスを含め、吉川選手の投手データを細かく分析していきましょう。
吉川陽大|投手成績(24年春~25年夏)
※一部、グラフ付きレポートが未公開の記事もありますが、データが揃い次第、順次追加・更新いたします。
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