フットサルを楽しむためには、用具や施設の質がプレーの快適さと安全を左右します。適切な設備が整っていないと、思わぬケガやパフォーマンス低下を招く恐れがあります。
本記事では、これからコートを設営・運営する方に向け、必須の設備からプラスαの快適装備まで、専門家視点で詳しく解説します。
フットサルコートの基盤設備
床面(ピッチ)素材の選び方
フットサルコートの床は、主に人工芝、ハードコート(アスファルトやコンクリート)、ロングパイル人工芝の3種類に分かれます。それぞれ、ボールの転がり方や足腰への負担が異なるため、利用目的や予算と照らし合わせて選びましょう。
柔軟性マットの設置
人が激しく動くフットサルでは、衝撃吸収性の高いマットがあるとケガ予防に効果的です。特にゴール前やサイドラインなど、転倒リスクの高いエリアに部分的に敷設するのがおすすめです。
ゴールとネット
ゴールフレームの基準
国際ルール準拠のフットサルゴールは、幅3m×高さ2mが標準ですが、レクリエーション用途であればやや小さめのものでも問題ありません。耐久性の高い軽量スチール製が一般的で、設置・移動のしやすさもポイントです。
ネットの選び方とメンテナンス
ネットは耐候性に優れたポリエチレン製が主流。劣化を抑えるため、直射日光や雨風に強いUVカット加工付きのものを選び、定期的に緩みや破れがないかチェックしましょう。
コート周辺の安全設備
防護ネット・フェンス
観客や隣接施設へのボール飛び出しを防ぐため、コート周囲には2~4m程度の防護ネットやフェンスを設置します。素材は錆びに強いアルミワイヤーやポリエチレンネットが適しています。
照明設備の配置
夕方以降も快適にプレーするには、コート全体を均一に照らすLED投光器がおすすめ。100ルクス以上の照度を確保し、影ができにくいよう複数台をバランス良く配置しましょう。
利便性を高める追加設備
ベンチとシェルター
選手や観客の休憩スペースには、耐久性と日除けを兼ね備えたシェルター付きベンチが便利です。プラスチック製シートやアルミフレームで軽量化された製品を選ぶと、設営もスムーズに行えます。
給水ポイントと手洗い場
フットサルはトレーニング強度が高いため、複数の給水ポイントをコート外周に設けると迅速に水分補給が可能です。衛生面を考慮し、簡易手洗い場や消毒液スタンドを併設するのも近年のトレンドです。
コート管理とメンテナンス
清掃・消毒のルーティン
人工芝コートは週1回、ほうきやブロワーで細かな砂や埃を除去し、ネットやフェンスは月1回の消毒・点検を実施します。ハードコートは水洗い+中性洗剤でこまめに汚れを落としましょう。
定期点検のポイント
ゴールフレームの緩みやネットのほつれ、フェンスのサビ・ゆがみなどはプレー中の事故につながるため、年2回を目安にプロの点検業者によるチェックを依頼すると安心です。
まとめ:快適&安全なフットサル環境を作ろう
フットサルコートの設備は、基礎となるピッチからゴール、照明、さらにはベンチや給水設備に至るまで、細部まで気を配ることでプレーの質が格段に向上します。適切なメンテナンスと安全管理を欠かさず行い、選手も観客も満足できる理想的なフットサル環境を実現しましょう。

