昨今、リモートワークやハイブリッドワークの普及により、距離を越えてチームが協働する機会が増えています。しかし、単なるビデオ会議だけでは参加者のアイデアを引き出しきれず、議論が一方向になりがちです。
Conceptboardは、無限キャンバス上にテキストや図形、画像、図などを自由に配置できるビジュアルコラボレーションツールで、会議の場を「能動的に参加するワークショップ空間」に変えます。
本記事では、会議で活用するConceptboardに関して解説します。
Conceptboardとは何か?基本機能と特長
Conceptboardはブラウザベースで動作し、参加者はURLを共有するだけで即座にボードへアクセスできます。無限に広がるキャンバス上では付箋(Stickies)や図形、画像、PDFなどをドラッグ&ドロップで配置し、マウスやタッチ操作で直感的に編集可能です。
リアルタイムでの共同編集、コメント、@メンション、タイムライン履歴のトラッキングなど、議論の透明性と追跡性を高める機能が豊富に揃っています。
さらに、テンプレートライブラリにはアイデア発散、問題解決、プロジェクト計画など会議用途別に最適化されたフレームワークが多数用意されており、初めてのユーザーでもすぐに会議の設計を始められる点が大きな強みです。
会議でConceptboardを使うメリット
Conceptboardを会議に取り入れることで得られる最大のメリットは、参加者全員が同じ「1つのビジュアル空間」を共有し、双方向にアイデアを出し合えることです。付箋を使ったブレインストーミングでは、各自の考えを自由かつ並列で貼り出せるため、声の大きい人に議論が偏ることがなくなります。
また、コメントやリアクション機能でフィードバックがリアルタイムに集約され、アイデアの粒度が高まります。
さらに、各アイテムにはタスク管理ラベルや期日を設定できるため、会議中に決まったアクションをそのまま実行フェーズへ橋渡ししやすい運用が可能です。
事前準備:ボード設計とテンプレート選定
会議をスムーズに進行させるためには、事前にボードを最適化しておくことが重要です。まず、会議の目的に合わせてテンプレートを選びます。
例えば、アイデア発散には「Mind Map」テンプレートを、問題解決には「Fishbone Diagram」テンプレートを利用すると、参加者はガイドに沿って迷わず参加できます。
その上で、付箋の色や図形のスタイルをルール化し、参加者に共有しておきましょう。会議開始前に招待リンクとともに簡単な操作手順を資料で送付すると、初めてのユーザーも戸惑わずに参加できます。
会議中の運営:ファシリテーションと機能活用
進行役(ファシリテーター)はまずボードを画面共有し、最初にフレーム機能を使って議論領域を区切ります。アジェンダごとにフレームを分けることで、参加者は今どのフェーズか一目で分かります。
次にタイマーを設定し、各セッションの時間を可視化することでダラダラした議論を防ぎ、スケジュール通りに進められます。
議論では付箋を並列に貼りながら、コネクタで関連性を示すなどビジュアルに整理します。参加者はドラッグ&ドロップで付箋を動かし、グルーピングや優先順位付けをその場で行えるため、会議中の合意形成が加速します。
コメントと@メンションで双方向コミュニケーション
付箋や図形にはコメントを追加でき、特定の参加者を@メンションすると通知が飛ぶ仕組みです。これにより、重要な補足や質問を直接担当者に投げかけられ、非同期のやり取りも滞りません。コメント履歴はタイムラインに保存され、後から議事録として参照する際に役立ちます。
投票・優先順位付けで合意形成を迅速化
Conceptboardには投票機能が備わり、参加者はアイデアに対してスターやいいねを付けて評価できます。投票数はリアルタイムに集計され、グラフ形式で可視化されるため、合意すべきアイデアや課題を瞬時に特定可能です。
優先度の高い付箋をフレーム内で別エリアに移動し、次のアクションを明確にしましょう。
参加者エンゲージメントを高めるテクニック
オンライン会議では参加者の集中力を維持する工夫が欠かせません。Conceptboardでは、会議冒頭に「ビジュアルアイスブレイク」を実施し、各自が好きな絵文字ステッカーを貼って自己紹介することで場を和ませます。
アイスブレイク後は短時間の個人ワーク(アイデア出し)を5分間設け、その後グループで共有すると、主体的な参加を促進できます。
定期的に全員で投票するセッションを挟み、参与感を高めるとともに、会議全体のテンポを維持しましょう。
会議後のフォローアップ:アクション整理と共有
会議終了後は、ボード上の「To Do」「In Progress」「Done」などのステータス領域に付箋を移動し、アクションアイテムを整理します。付箋に担当者と期限を明記しておけば、次回ミーティングまでの進捗管理が容易になります。
Conceptboardのエクスポート機能でCSVやPDFを出力し、メールや社内Wikiにアップロードして全員に共有しましょう。
Analyticsで会議効果を数値化
Conceptboardには利用状況を分析できるAnalytics機能があり、付箋の作成数、コメント数、投票数などを確認できます。これにより、参加者の貢献度や会議の活性度を定量的に把握し、次回の改善ポイントをデータドリブンで洗い出せます。
他ツール連携で自動化を推進
ConceptboardはSlackやMicrosoft Teams、Trello、Asana、Jiraなど多彩なツールと連携可能です。たとえば、付箋をTrelloカードに変換したり、会議開始前にSlack通知を自動送信したりするワークフローをZapier経由で構築できます。
これにより、手動の連絡やタスク登録作業を削減し、会議後のフォローアップを確実に実施できます。
よくある課題と解決策
初めてConceptboardを使う参加者は、無限キャンバスの広さに戸惑うことがあります。会議冒頭に簡単な操作ガイドを3分程度で実施し、付箋の追加・移動、コメント方法をデモするとスムーズに参加できます。
また、ボードが散らかりすぎると可視性が低下するため、フレームや色分けで領域を区切り、シンプルな構造を維持する運営を心がけましょう。
まとめ:Conceptboardで会議を価値ある協働の場に
「会議 Conceptboard」を取り入れることで、ビジュアルコラボレーションによるアイデア創出、リアルタイム共同編集、投票やタイマーなどのファシリテーション支援、他ツール連携による自動化まで、会議の全工程を一貫して効率化できます。
今回ご紹介したノウハウをもとに、Conceptboardをフル活用して次世代の会議体験を実現し、チームの生産性と創造性を飛躍的に向上させてください。

