送別会を成功させるためには、幹事がしっかりと「台本」を用意し、スムーズに進行できる準備が欠かせません。定番の開会宣言から余興、花束贈呈、締めの挨拶まで、すべての流れを台本に落とし込むことで、当日の慌てを防ぎ、参加者全員にとって思い出深い会を演出できます。
本記事では、台本作成のポイントとテンプレート例、進行表の活用術を徹底解説します。
1. 送別会台本とは何か?その役割とメリット
台本とは、当日の挨拶やスピーチ、余興タイミングなどを時系列で記した「台本兼進行表」です。幹事自身が何を喋るか、どの順番で進むかを事前に明確化することで、緊張や見落としを軽減できます。また、共有資料としてスタッフ間で情報を共有できるため、分担した進行もスムーズに行えます。
1-1. 幹事の心構えと台本の必要性
幹事は司会進行役であり、黒子として裏方を統括します。流れが乱れると会の雰囲気が尻つぼみに。台本があれば、開会から乾杯、余興、贈呈、締めのすべてを漏れなくカバーでき、参加者に安心感を与えます。
1-2. 台本作成で防げるトラブル
「乾杯のタイミングを逃す」「花束贈呈用のマイクが準備できていない」「余興のCueがわからない」——こうしたうっかりミスは台本で全て防げます。台本にチェックボックスを設け、完了時にチェックしていくだけで安心です。
2. 台本作成のステップと押さえるべき項目
台本作成は大きく分けて「企画立案」「構成組み立て」「詳細肉付け」「最終チェック」の4ステップです。この章では、各ステップで必ず含めたい項目を紹介します。
2-1. 企画立案:大枠の「流れ」を決める
まずは送別会の趣旨と参加者数、会場レイアウトをもとに「何をやるか」をリストアップします。開会宣言、主賓へのスピーチ、余興、プレゼント贈呈、乾杯、食事タイム、余興2、締めの挨拶、二次会案内——これらを大まかな順番で並べて、大枠のタイムテーブルを作成します。
2-2. 構成組み立て:詳細スクリプトを埋め込む
大枠が固まったら、各セクションの開始時刻、所要時間、担当者、必要アイテムを台本に書き込みます。
例えば、「17:05~乾杯(5分)担当:Aさん、乾杯の音頭+音響操作確認」「17:15~余興①(10分)Bさん、マイク×2本、スピーカー準備」など。担当者が一目で役割を把握できるようにしましょう。
2-3. 詳細肉付け:司会原稿と注意事項
司会者用には台本の余白に「台詞」を書き込みます。「本日は〇〇さんのご送別会にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
まずは幹事を代表して開会の挨拶を申し上げます」といった定型文を用意し、言い回しを統一。加えて、音響トラブル時の対処方法や非常連絡先などの注意事項も忘れずに記載します。
2-4. 最終チェック:リハーサルとフィードバック
台本を完成させたら、幹事やスタッフでリハーサルを実施。所要時間が予定通りか、台詞が自然か、必要機材が揃っているかを確認します。リハーサル後にはフィードバックを反映し、最終版を印刷・PDF化して全員に配布しましょう。
3. 送別会台本テンプレート例
以下に、コピー&ペーストで使える送別会台本テンプレートを示します。
| 時間 | 内容 | 担当 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 17:00 | 開会挨拶 | 幹事(○○) | 台詞:〇〇さんの送別会へようこそ、等 |
| 17:05 | 乾杯 | 乾杯担当(△△) | 音響:BGM切替/マイク準備 |
| 17:10 | 主賓スピーチ | 主賓(□□) | — |
| 17:20 | 余興① | 余興担当(××) | マイク2、スピーカー準備 |
| 17:35 | 食事タイム | — | BGM:食事用BGMに切替 |
| 18:05 | プレゼント贈呈 | 花束担当(◇◇) | 花束&メッセージカード用意 |
| 18:15 | 余興② | 余興担当(○△) | — |
| 18:30 | 締めの挨拶 | 副幹事(☆☆) | 台詞:感謝とエール、二次会案内 |
| 18:35 | 解散 | — | 二次会会場へ誘導 |
4. 台本活用のコツと注意点
台本は「生もの」です。当日までに変更があるかもしれないことを想定し、紙とデジタル両方で管理しましょう。急な人数増減やプログラム差し替えにも、項目や時間の空きを用意しておくと安心です。
また、担当者間でチャットや共有フォルダを使い、リアルタイムに台本を更新する仕組みを整えると、混乱が激減します。
4-1. 予備時間を必ず設定する
各セクションの合間に5分程度の予備時間を入れておくと、進行が遅れたときのリカバリーが可能です。予備時間を台本に明記し、幹事が時間を調整しやすいようにしましょう。
4-2. 役割分担と事前共有
司会、タイムキーパー、音響操作、装飾撤収、撮影担当など、役割を明確にし、台本をベースに事前にミーティングを実施します。各担当が自分のタスクを理解していることで、当日の動きがスムーズになります。
5. まとめ:万全の台本で送別会を成功に導く
本記事でご紹介した通り、台本は送別会幹事の強い味方。準備段階から当日の進行まで、一字一句書き込むことで安心感が生まれ、参加者全員にとって印象深い送別会を演出できます。テンプレートをカスタマイズし、役割分担とリハーサルを徹底して、滞りない会を実現してください。

