サイト訪問者の意見を収集したい、会員満足度を把握したい、イベントのフィードバックを得たいなど、あらゆるシーンでアンケートフォームは欠かせません。WordPressならプラグインを導入するだけで、高機能なアンケートフォームを簡単に設置できます。
しかし国内外には多彩なプラグインが存在し、どれを選べばいいか迷うものです。本記事では、無料から有料まで主要プラグインの比較、選び方のポイント、導入・設定手順、運用上のベストプラクティスまでを詳しく解説します。
アンケートフォームプラグインを選ぶ3つのポイント
まずは、プラグイン選定の前提となる3つのチェックポイントを整理しましょう。これを踏まえれば、目的に合ったプラグインが見えてきます。
1. 使いやすさと管理画面のUX
プラグインごとにフォーム作成画面や設定画面の操作性は千差万別です。ドラッグ&ドロップビルダーを備えるWPFormsやFormidable Formsは直感的に扱えます。一方、Contact Form 7はシンプルですが、ショートコードに慣れる必要があります。
2. デザインとカスタマイズ性
テーマに合わせてフォームのデザインを調整できるかどうかも重要です。フォームの配色やフォント、余白をCSSで細かく調整できるもの、自動でレスポンシブ対応されるものなど、実際のサイトデザインとの親和性を確認しましょう。
3. 回答集計とデータ出力機能
アンケートの回答を読んで終わりにせず、CSVエクスポートやグラフ表示、メール通知機能など、集計・分析をサポートする機能の有無を比較します。有料プラン限定の機能もあるため、必要機能が無料版で使えるかどうかを必ずチェックしてください。
主要プラグイン7選の機能比較
ここでは国内外で人気のアンケートフォームプラグイン7つをピックアップし、特徴を比較します。各プラグインは無料版で試せるものを中心に紹介します。
Contact Form 7
日本語完全対応の老舗プラグイン。ショートコードでフォームを設置し、メール送信機能を備えます。拡張アドオンで条件分岐やファイルアップロード、スパム防止(reCAPTCHA)なども追加可能です。
WPForms
ドラッグ&ドロップでフォーム作成ができ、初心者にやさしいUIが特徴。無料版でも基本的なアンケートは作れますが、有料版で回答のグラフ化、マルチページフォーム、マーケティング連携(MailChimpなど)が可能になります。
Ninja Forms
拡張性に優れた無料プラグイン。基本機能は無料アドオンでカバーでき、条件分岐、ファイルアップロード、支払いフォーム連携などを必要に応じて課金形式で追加できます。カスタムCSSでデザイン調整もしやすい構造です。
Formidable Forms
エンタープライズ向けの高機能プラグイン。ドラッグ&ドロップのビルダーでフォームを作成し、ビュー機能を使うと回答をWebページ上にリスト表示できます。さらに計算機能やCSVエクスポート、API連携もサポート。
Gravity Forms
有料プラグインの定番。条件分岐、ファイルアップロード、メール通知、PayPal連携などビジネス用途に必要な機能を網羅しています。アドオンが充実しており、CRMやマーケティングツールとの連携も容易です。
Google Forms Embedder
Google フォームで作成したアンケートをWordPressに埋め込む専用プラグイン。Google側の集計機能を活かしつつ、埋め込みショートコードでレスポンシブ対応のフォームを簡単に表示できます。
Quiz and Survey Master
アンケートだけでなくクイズも作れるプラグイン。回答の正誤判定機能やスコア計算、メールテンプレート機能、CSVエクスポートなどを無料版で利用可能。教育機関やeラーニングサイトにも適しています。
プラグイン導入からフォーム公開までの流れ
プラグインを決めたら、実際に導入してフォームを公開する手順を押さえましょう。ここではWPFormsを例に、基本的な流れを解説します。
1. プラグインのインストールと有効化
WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」でプラグイン名を検索し、「今すぐインストール」をクリック。有効化後、専用メニューが追加されます。
2. フォームの作成と設定
「WPForms」→「新規追加」でフォームビルダーを開きます。テキストボックス、ラジオボタン、チェックボックスなどのフィールドをドラッグ&ドロップで配置し、各フィールドのラベルや必須設定を行います。
3. メール通知と確認画面の設定
「設定」→「通知」で回答者および管理者へのメール送信設定を行い、「確認」タブで送信完了後に表示するメッセージやリダイレクトURLを指定します。回答者にサンクスページを表示して次のアクションを促すことも可能です。
4. 公開用ショートコードの設置
作成したフォームにはショートコードが割り当てられます。固定ページや投稿画面でショートコードを貼り付ければ、公開ページにフォームが表示されます。必要に応じてページテンプレートを調整してください。
回答集計・分析のポイントとツール連携
フォームから集まった回答は、プラグインのダッシュボードやCSVエクスポート機能で取得できます。大量のデータを効率よく分析するには、外部ツールとの連携が有効です。
Google スプレッドシート連携
Ninja FormsやWPFormsはGoogle シートとの連携アドオンがあります。自動でスプレッドシートに回答を追記し、ピボットテーブルやグラフ作成でリアルタイムに分析可能です。
BIツールやCRM連携
Gravity FormsやFormidable FormsはZapierと連携し、SalesforceやHubSpot、Microsoft Power BIなどに自動でデータを転送できます。マーケティングオートメーションやダッシュボード作成に活用すると、アンケート結果を即座にアクションにつなげられます。
運用を加速させるベストプラクティス
アンケートフォームは設置して終わりではありません。回答率向上や品質改善のため、次の運用ポイントを意識しましょう。
回答率を上げる工夫
回答フォームのURLはメールやSNSで配布し、リマインド通知を設定します。インセンティブとして抽選プレゼントや特典クーポンを提供すると、回答意欲が向上します。
定期的な設問レビュー
フォーム公開後は回答ログを見ながら設問の回収率や離脱ポイントを分析し、不要な項目を削除、選択肢を改善します。定期的に設問をアップデートし、常に最適なアンケートを維持しましょう。
まとめ:最適なプラグインで効果的なアンケート運用を
アンケートフォーム用のWordPressプラグインの選び方、主要プラグイン7選、導入手順、集計・分析、運用のベストプラクティスまでを解説しました。サイトの目的や規模、予算に合わせて最適なプラグインを導入し、訪問者の声をビジネスやサービス改善に活かしてください。

