はじめに:キャンプと熱中症リスク
夏のキャンプは自然の中で開放感を味わえる最高のレジャーですが、同時に気をつけたいのが「熱中症」のリスクです。気温や湿度が高くなると、屋外での活動中に体温が上昇し、水分・塩分の不足によって体調不良を起こす危険性があります。
この記事では、安全かつ快適にアウトドアを楽しむために必要な知識や対策、持ち物、実践法を初心者にもわかりやすく解説します。
なぜキャンプ中に熱中症が起こりやすいのか?
- 炎天下での設営や焚き火準備など身体活動が多い
- 樹木の陰でも湿度が高く、蒸し暑くなりやすい
- 気づかないうちに汗をかき、脱水状態になる
- 楽しさから水分補給のタイミングを逃しやすい
熱中症の主な症状と重症度
軽度(Ⅰ度)
- めまい、立ちくらみ、筋肉のけいれん、汗が止まらない
中等度(Ⅱ度)
- 頭痛、吐き気、倦怠感、集中力低下
重度(Ⅲ度)
- 意識障害、けいれん、高体温(40℃以上)、まっすぐ歩けない
水分補給の基本ルール
- のどの渇きを感じる前に定期的に飲む(30〜60分ごと)
- 1回にコップ1杯(150〜250ml)を目安に摂取
- 大量に一気飲みするよりも、こまめに摂る
- 水だけでなく、塩分・ミネラルも一緒に摂る
効果的な飲み物とその選び方
◎おすすめ
- スポーツドリンク(ナトリウム+糖分含有)
- 経口補水液(脱水症状の改善に最適)
- 麦茶(カフェインレス・ミネラル補給)
- 水+塩タブレット併用
△注意が必要
- コーヒーや紅茶(利尿作用あり)
- アルコール(脱水を進める/夜の冷えも引き起こす)
熱中症を防ぐための具体的対策
1. 服装の工夫
- 通気性が良く、速乾性の高い素材を選ぶ
- 帽子、ネッククーラー、アームカバーなどで日差しを防ぐ
2. テントの設営場所と時間帯
- 木陰・風通しの良い場所を選ぶ
- 正午〜15時の高温時間帯は無理な作業を避ける
3. こまめな休憩
- 作業は30〜45分ごとに休憩を挟む
- 休憩時は椅子に座り、体を冷やす工夫を
4. 冷却グッズの活用
- 保冷剤入りタオルやネッククーラー
- 携帯用扇風機、冷感スプレー
- ハンディミストやミニ氷嚢
子どもや高齢者への注意点
子ども
- 体温調節機能が未熟でリスクが高い
- 外遊び中でも強制的に水分補給を促す
- 帽子+濡れタオルの併用が効果的
高齢者
- のどの渇きを感じにくくなる傾向がある
- 定時での水分摂取をスケジュール化すると良い
- 日中は日陰中心で活動/夕方以降の設営が理想
熱中症になってしまった場合の対処法
- 涼しい場所へ移動
- 衣服を緩めて体を冷却(首、脇、足の付け根)
- 水分と塩分の補給(経口補水液がベスト)
- 意識が朦朧としている、吐き気がある場合はすぐ医療機関へ
熱中症対策のための持ち物チェックリスト
- 水筒(1人1L以上)
- 経口補水液またはスポーツドリンク
- ネッククーラー or 保冷剤
- 帽子(つばの広いタイプがベスト)
- 日焼け止め
- 虫よけスプレー(体調不良予防に)
- 折りたたみ椅子 or ハンモック(休憩用)
よくある質問(FAQ)
Q. キャンプ中の水分補給、どのくらいが理想? → 成人であれば、1日1.5〜2L以上を目安にこまめに補給しましょう。運動量に応じて調整が必要です。
Q. 子どもが飲みたがらないときは? → スポーツドリンクを少し薄めて飲みやすくしたり、ゼリータイプの水分補給食品を活用すると良いです。
Q. 朝晩は涼しいのに日中だけ暑い場合の対処は? → 朝のうちに設営を終え、日中はテント内で涼むなど、スケジュール調整でリスクを避けましょう。
まとめ:熱中症対策と水分補給で安心・安全なキャンプを
暑さが厳しい季節でも、正しい知識と対策を持って臨めば、キャンプは快適で楽しいものになります。水分補給をこまめに行い、身体を冷やしながら活動を調整することが、熱中症の予防には何よりも大切です。
この記事を参考に、2025年の夏キャンプを健康的かつ安心して楽しんでください。

