挨拶とスピーチが宴会の印象を決める
宴会の進行に欠かせない「挨拶」や「スピーチ」は、単なる儀礼ではなく、会の雰囲気を左右する重要なパートです。冒頭の乾杯前の一言、歓談中の感謝の言葉、締めの挨拶……それぞれの場面にふさわしい言葉を選ぶことで、参加者全体の満足度を高めることができます。
この記事では、幹事・上司・主役など立場別のスピーチ例文や、シーン別の挨拶文を豊富に紹介。宴会シーンでそのまま使える実践的な内容に仕上げました。
宴会の挨拶・スピーチにおける基本マナー
話す時間の目安
- 開会の挨拶:1〜2分程度
- 主賓・上司の挨拶:3分以内
- 主役のスピーチ:3〜5分(感謝・思い出・未来に向けた話を軸に)
- 締めの挨拶:2分程度
話す順番(一般的な宴会)
- 幹事の開会あいさつ
- 主催者・上司のスピーチ
- 主賓のあいさつ
- 主役の言葉(送別会や歓迎会など)
- 締めのあいさつ(一本締め・三本締め)
幹事・司会者による挨拶の例文
開会のあいさつ(例:歓送迎会)
“皆さま、本日はお忙しい中ご出席いただき誠にありがとうございます。ただいまより〇〇部の歓送迎会を開催いたします。本日の司会を務めます、〇〇です。どうぞよろしくお願いいたします。”
“まず初めに、送別の対象である〇〇さんと、今回新しく着任された〇〇さんに一言ずつご挨拶をいただきたいと思います。”
上司・主催者によるスピーチの例文
歓迎会でのあいさつ
“皆さん、改めましてお疲れ様です。部長の〇〇です。本日は、〇〇さんの入社を祝してこの場を設けさせていただきました。短い時間ではありますが、皆さんと交流を深め、リラックスした雰囲気で楽しんでいただければと思います。”
“それでは、〇〇さんのこれからの活躍に期待を込めて、乾杯の音頭を取らせていただきます。”
送別会でのあいさつ
“皆さま、本日はお集まりいただきありがとうございます。長年にわたり〇〇部を支えてくださった〇〇さんが、今月末をもって退職されるにあたり、本日このような場を設けました。”
“〇〇さんは、常に冷静沈着で、困難な案件にも丁寧に対応してくださる素晴らしい先輩でした。これまでのご尽力に心より感謝申し上げます。新天地でのご活躍を祈念し、皆さんとともに送り出したいと思います。”
主役が話すスピーチの例文
送別される側のスピーチ
“本日はこのような素敵な会を開いていただき、本当にありがとうございます。〇年間の在籍期間の中で、多くの方に支えられ、貴重な経験を積ませていただきました。”
“これまでの経験を新しい職場でも活かし、さらに成長していきたいと思います。皆さま、本当にありがとうございました。”
新入社員・転入者のスピーチ
“このたび〇〇部に配属となりました、〇〇と申します。まだ至らない点も多いかと思いますが、早く皆さんのお力になれるよう努力してまいります。”
“本日はこのような温かい歓迎の場を設けていただき、誠にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。”
締めの挨拶・一本締めの例文
“皆さん、本日はご多用の中ご参加いただきありがとうございました。楽しい時間はあっという間ですが、これを機にさらに親睦が深まれば幸いです。”
“最後に、〇〇部のさらなる発展と、皆さまのご健勝を祈念し、一本締めで締めさせていただきたいと思います。お手を拝借——よーっ!”
シーン別・応用的な挨拶の工夫ポイント
ユーモアを交えると場が和む
- 自己紹介に一言ネタを添える(例:「週末はもっぱらDIYです」)
- スピーチの最後に軽い笑いを
感謝の気持ちは具体的に述べる
- 「〇〇さんの助言がなければ、このプロジェクトは成功しませんでした」など
締めは明るくポジティブに
- 「明日からまた一緒にがんばりましょう!」など前向きな言葉で終える
挨拶・スピーチの注意点とNG例
| NG例 | 理由 |
|---|---|
| ダラダラ長く話す | 聞き手が飽きる・場が冷める |
| 内輪ネタばかり | 一部の人しか理解できない |
| 暗い・批判的な話 | 雰囲気が悪くなる可能性 |
まとめ:良いスピーチが宴会を成功に導く
宴会での挨拶やスピーチは、参加者の心に残る場面のひとつです。誰が話すのか、どのタイミングで、どんな内容にするのかを意識することで、会の印象が大きく変わります。
本記事を参考に、状況に応じたスピーチを準備し、場にふさわしい言葉で宴会を締めくくりましょう。

