オンライン会議のスタンダードとなったZoom。映像・音声だけでなく、チャット機能を最大限活用すれば、議論の透明化や記録保存、参加者の一体感向上など、多くのメリットが得られます。
本記事では、基本設定から応用テクニック、運用ルール作りまでわかりやすく解説します。
1. Zoomチャットの基本設定と使い方
1.1 チャットのオン・オフと全体/個別送信
Zoomのチャット機能は、ミーティング中に画面下部の「チャット」アイコンをクリックすると利用できます。デフォルトでは全員に送信できますが、主催者は「参加者同士のチャットを禁止」「ホストのみ」といった設定が可能です。
画面共有中でもサイドバーに表示されるため、資料を見ながらコメントを確認できます。
1.2 ファイル送信とリンク共有
チャット欄にはテキストだけでなく、ファイル(PDF、画像、Office文書など)やURLリンクも送信できます。会議資料をチャットで即座に配布することで、配布漏れを防ぎ、参加者はローカル保存して後で見返せます。
重要なリンクは「ブックマーク機能」を活用し、画面共有中にもワンクリックでアクセス可能です。
2. 会議運営に役立つチャット活用テクニック
2.1 質疑応答の分業制とタイムスタンプ管理
大人数の会議では、発言タイミングを逃す参加者も多く、チャットでの質問受付が効果的です。ホストまたはモデレーターがチャット専任で質問をピックアップし、その横にタイムスタンプを付けて管理します。
質問一覧をスクリーン共有しながら回答すれば、議論の流れを止めずに質疑応答が進められます。
2.2 アンケートリンクや投票機能との連携
Zoomチャットには投票(Polling)機能がありますが、外部アンケート(Googleフォームなど)を併用する場合は、チャットにリンクを貼って参加者を誘導します。リアルタイムで結果URLを再共有し、集計画面を画面共有すると、意思確認がスピーディーに行えます。
2.4 キーワード通知とメンション活用
チャット内で「@参加者名」を入力するとメンション通知が飛び、重要なコメントを見逃しません。加えて、事前に「#重要」「#質問」などハッシュタグルールを設け、チャット検索で該当メッセージを一発抽出できるようにしておくと便利です。
3. 会議記録の自動化とアーカイブ
3.1 チャットログの保存と共有方法
ミーティング終了後、ホストはチャット欄右下の「…」から「チャットを保存」を選択するとテキストファイルがPCに自動保存されます。社内フォルダにアップロードし、議事録と紐づけて共有することで、議論の経緯が明瞭になります。
3.2 録画とチャットの一括管理
Zoomの「クラウド録画」を利用すると、映像・音声だけでなくチャットログも同じフォルダに保存されます。録画とチャットを一緒にダウンロードし、動画編集ソフトでチャットをテロップ化するなど、振り返り資料の品質を高める工夫が可能です。
4. チャット運用ルールとエチケット
4.1 会議前のチャットポリシー共有
参加者に快適に使ってもらうため、会議招集メールにチャット利用ルールを明記します。たとえば「発言前に質問をチャットに投稿」「議題外の雑談は休憩時間に限定」などルールを示すことで、チャットが議論の邪魔にならずに活用できます。
4.2 非公開情報とプライバシー管理
機密情報を取り扱う会議では、チャットでのURL共有やファイル送信を制限する設定を行います。チャット履歴を参加者が個別に保存できないよう、ホスト側で保存オプションをオフにし、終了後にのみ確定版を配布するルールを徹底しましょう。
5. 上級者向け:ChatGPT連携など自動化応用
5.1 Bot連携と自動要約
ZoomチャットをWebhook経由でGoogle ChatやSlackに流し、ChatGPTなどのAIに要約させる自動化が可能です。API連携で「議論要点」や「アクションアイテム」を自動抽出し、チャットに返信させれば、会議終了後すぐにサマリーが共有できます。
5.2 チャット分析と改善サイクル
過去チャットログをキーワード分析し、頻出トピックや未解決質問を可視化。次回会議のアジェンダ改善に活かすことで、参加者満足度を継続的に向上させるPDCAサイクルを回せます。
まとめ:Zoomチャットで会議を革新する
会議でのZoomチャットの活用は、質問受付、議事録自動化、運用ルール整備、AI連携まで多彩な応用が可能です。チャットを単なる補助機能とせず、会議設計の中心に据えることで、オンライン会議の生産性と参加者満足度を飛躍的に高められます。
ぜひ本記事のテクニックを取り入れ、Zoomチャットを使い倒してください。

