リモートワークの定着とグローバルなチームの増加により、従来の一方向型ウェビナーや定例ミーティングでは参加者同士の交流が難しくなっています。
「Remo」は、バーチャルテーブル形式のインタラクティブなオンライン会議プラットフォームとして注目を集め、まるでリアルな会場を歩き回るかのような自由度と、テーブルごとの少人数ディスカッションを可能にします。
本記事では、Remoの基本機能から会議設計、当日の運営テクニック、参加者エンゲージメント強化、フォローアップまでを詳しく解説します。
Remoとは何か?:バーチャルテーブル形式の特徴
Remoはブラウザベースで動作し、ホストが作成した「フロア」(イベント会場)に参加者がログインしてアバターを移動させることで、バーチャルテーブルやステージに自由にアクセスできます。
テーブルには最大6名が座席として登録され、座席をクリックすると自動的にそのテーブルのビデオチャットに参加可能。複数テーブル間を移動しながら、少人数のグループ議論や名刺交換、アイスブレイクに最適です。
Remoを選ぶべきメリット
まず、参加者同士の偶発的な出会いを演出できる点が大きな魅力です。リアル会場での雑談やネットワーキングのような体験をオンラインで再現し、コミュニティ形成やアイデア創出を促進します。
また、ホストは管理画面から各テーブルの様子を確認・監視でき、必要に応じてサポートやモデレートが行えます。デスクトップ共有や画面キャプチャ、ファイル共有、ホワイトボード機能も組み込まれ、テーブル単位のワークショップを簡単に実施できます。
事前準備:Remoイベント設定のステップ
アカウント登録とイベント作成
まずはRemoにサインアップし、管理者アカウントを設定します。ダッシュボード画面から「New Event」をクリックし、イベント名・日時・参加上限を指定。必要に応じてパスワード保護やドメイン制限を設定し、セキュリティ要件を満たします。
フロアレイアウトとテーブル配置
Remoの「Floor Plan Editor」でフロアマップを選択し、テーブル数や座席数を自由にカスタマイズ。会議の規模や目的に合わせ、「ネットワーキング」「ワークショップ」「プレゼンステージ」など用途別にゾーニングを行います。
各テーブルには名前やアイコンを付与し、参加者が直感的に役割を認識できるよう工夫しましょう。
招待リンクの発行とアジェンダ共有
イベント設定完了後、生成される招待URLをGoogle CalendarやOutlookに貼り付けて参加者へ送信。招待メールにはアジェンダや参加手順、テクニカルチェック用URLを明記し、参加者が事前に接続テストを行えるよう案内します。
会議 Remo 運営のポイント
ホスト・モデレーターの役割分担
大規模イベントでは、ホスト(全体管理)、モデレーター(各テーブルサポート)、テクニカルサポートの3役を明確に分担しましょう。ホストは全テーブルの状況をダッシュボードで監視し、講演ステージの切り替えやアナウンスを担当。
モデレーターは特定テーブルに参加し、議論の進行や参加者のヘルプデスクとして機能します。
画面共有とホワイトボードの活用
各テーブル内でデスクトップ共有を開始すると、参加者はホスト側が指定したウィンドウまたは画面を閲覧できます。加えて、ホワイトボード機能を使うことで、リアルタイムで図解やマインドマップを共同編集でき、ワークショップやブレインストーミングに最適です。
ステージセッションとQ&A
Remoのステージ(Stage)を利用すれば、基調講演や全体アナウンスを一斉配信可能です。ステージ中は「Raise Hand」機能で参加者の質問を募り、モデレーターが順次On Stage招待してQ&Aセッションを進行します。この流れにより、双方向性を損なわずに大規模配信を行えます。
参加者エンゲージメント強化策
会議 Remo では、以下のような施策でエンゲージメントを高めます。まず、ネットワーキングタイムを設け、ランダムマッチング機能でテーブル移動を促進。次に、投票機能を用いてアンケートを実施し、集計結果を即座にステージで可視化します。
最後に、各テーブルへのロールプレイング指示やタイマー配信を使い、参加者にタスクを与えて主体的に動かすことで、集中力と満足度を維持します。
会議後のフォローアップと分析
出欠・参加ログのエクスポート
Remoダッシュボードからは参加者の入退室ログやテーブル移動履歴をCSV形式でダウンロード可能です。これにより、セッションごとの出席率や滞在時間、交流傾向を把握し、次回イベントの改善ポイントを特定できます。
録画リンクと資料配布
ステージセッションは録画保存され、イベント終了後に自動で録画URLが生成されます。参加者にはメールでリンクを配信し、オンデマンド視聴や資料ダウンロードページへ誘導することで、欠席者フォローや学習コンテンツとしても活用できます。
Zapier連携による自動化ワークフロー
Zapier連携を設定すると、Remo参加者情報をGoogle SheetsやSalesforceに自動登録したり、Slackチャンネルに参加通知を飛ばしたりできます。さらに、イベント終了後にメールマーケティングリストへ自動追加し、フォローアップキャンペーンを即時開始するなど、運営効率を飛躍的に高められます。
よくあるトラブルと対策
接続が不安定な場合はブラウザのキャッシュクリアや最新バージョンへのアップデートを参加者へ案内しましょう。
音声トラブルではヘッドセット利用を推奨し、背景ノイズ低減設定を有効化。テーブル移動がスムーズに行えないケースでは、イベント前に簡易マニュアルを配布し、操作感に慣れてもらうことで円滑に進行できます。
まとめ:Remoで会議を価値ある体験に変える
「Remo」はバーチャルテーブルとステージを組み合わせ、ネットワーキングからプレゼンテーション、ワークショップまで多彩な形式を一つのプラットフォームで実現します。
事前準備のテンプレート化、ホスト・モデレーターの役割分担、参加者エンゲージメント強化策、Zapier連携による自動化など、今回紹介した運営ノウハウを取り入れて、オンライン会議の生産性と満足度を飛躍的に向上させましょう。

