麻雀を楽しむうえで欠かせないのが「役」の知識です。和了(アガリ)するには必ず役を一つ以上揃える必要があり、その種類は数十にも及びます。この記事では、翻数別に役を整理しながら、初心者でも無理なく覚えられるコツを徹底紹介します。
1. 麻雀役を覚える前に知っておきたい基本の分類
麻雀の役は翻数(ハン数)によって大きく「1翻役」「2翻役」「3翻役」「5翻役」「役満」に分かれます。最初は1翻~2翻の簡単な役から覚え、慣れてきたら高翻役、役満へとステップアップするのが効率的です。
1-1. 翻数ごとの特徴と覚え方のポイント
1翻役は成立条件がシンプルで発生頻度が高いため、最優先でマスターします。2~3翻役はやや条件が増えますが、点数アップに直結するため重要です。5翻役以上は狙う機会が少ない反面、一度できれば得点が大幅に跳ね上がります。
1-2. グループ分けで記憶負担を軽減
役の条件を「順子系」「対子系」「全帯系」「清一色系」「字牌系」など機能別に分けると覚えやすくなります。共通するキーワードで束ねることで、頭の中で役を探す手間が減ります。
2. 1翻役一覧と簡単な覚え方
まずは最も基本となる1翻役から。成立条件が緩く、テンパイ(聴牌)後に鳴いても喰い下がりなしでOKなものが多く、初心者に最適です。
2-1. 断么九(タンヤオ)
数牌の2~8だけで揃える役。手牌に1や9、字牌が一切ない形を目指すだけなので、役の名称と「ヤオ」が「幺」の読みから「么九」を連想して覚えましょう。
2-2. 平和(ピンフ)
順子3つ+雀頭が役牌でない形。鳴きを許容するためアガリやすく、初心者向け。平ら(ヘイ)な和了と覚えつつ、雀頭に役牌が含まれない「平凡な形」とイメージするとよいでしょう。
2-3. 役牌(三元牌・風牌)
白・發・中の三元牌、場風・自風の風牌のいずれかで対子を作ると成立します。「牌の名前そのままの役」と覚え、ポンで成立する点も合わせて把握しましょう。
2-4. 一盃口(イーペーコー)
同じ順子を2組揃える役。ペア(pair)が2つで「一盃口」のイメージ。手牌の中に「同じ並び」があるか探す癖をつけると見落としが減ります。
2-5. 自摸(ツモ)
自分で引いた牌で和了すると成立する役。ポン・チー後でも有効なので、和了形を引き切ることを意識して覚えましょう。
3. 2翻~3翻役一覧と特徴的な覚え方
続いて点数への影響が大きい2翻・3翻役を紹介します。組み合わせることで点数が跳ね上がるため、中盤以降のリーチ戦略に欠かせません。
3-1. 二盃口(二盃口)
同じ順子を2組揃える一盃口のダブル版。構造が複雑ですが、一盃口を二重に重ねたイメージで覚えましょう。ドラとセットで狙うと高得点です。
3-2. 混全帯么九(ホンテイイトウヤオチュウ/チャン)
数牌の1・9・字牌を含む順子か刻子で揃える役。全帯(オール帯)という名称から、帯(辺)の牌を必ず使うと覚えてください。
3-3. 純全帯么九(ジュンチャン)
混全帯么九から字牌を除き、数牌の1・9を含む順子のみで構成する役。字牌は入らない分、純という字を含むと覚えやすいでしょう。
3-4. 混一色(ホンイツ)
1種類の数牌+字牌だけで揃える役。一色(ワン・スーツ)という呼び名で「色」を揃えるイメージを持つと定着します。
3-5. 清一色(チンイツ)
1種類の数牌だけで揃える役。混一色より字牌を外したピュアな「清(クリア)」な形と覚えましょう。
4. 5翻役と狙う価値のある中級役
5翻役は他の翻数を問わず確定で高得点が見込めるため、テンパイしたら優先的に狙いたい役です。
4-1. 七対子(チートイツ)
同じ牌を7組の対子で揃える役。一発条件を満たしやすく、手役構成が単純なので初心者でも視野に入れやすいのが特徴です。
4-2. 混老頭(ホンロートウ)
字牌と数牌の1・9だけで揃える役。両面順子が使えないため難易度は高いものの、混(ミックス)と老頭(エッジ)の言葉で構造を想像しやすいでしょう。
5. 役満一覧と暗記のコツ
最も高得点の役満は成立機会が少ないものの、覚えておくとテンパイ時の役読みが広がります。
5-1. 大三元・小四喜・大四喜
三元牌、風牌を刻子で揃える役満群。三元は白發中を、大四喜は東南西北すべて、小四喜は4風のうち3つを刻子+もう1つを対子で揃えます。三元と四喜の違いを牌の種類でグループ化すると覚えやすいです。
5-2. 字一色(ツーイーソー)
字牌のみで揃える役満。字(ツー)を一色(イーソー)でまとめると語呂が似ており定着しやすいでしょう。
5-3. 緑一色(リューイーソー)
索子の23468と發のみで揃える役満。緑(グリーン)一色という英語名称から牌姿を思い浮かべるのがコツです。
5-4. 清老頭・四槓子・天和・地和
清老頭は老頭牌のみ、四槓子は4回カン、天和は親の配牌和了、地和は子の第一ツモ和了。動作条件や発生タイミングを個別に覚え、「カンが4回」「親配牌」「第一ツモ」というキーワードで整理しましょう。
6. 効率的に役を覚える練習法とコツ
理屈だけで暗記するのは大変です。実戦と組み合わせた以下の方法で定着を図りましょう。
6-1. 役読みカードで瞬時にパターン認識
役名と成立形をセットにしたカードを作り、隙間時間にめくって確認。パッと見て「この形で何翻?」と答える練習を繰り返すと、本番で役読みが早くなります。
6-2. 頻出役から実戦で意識的に狙う
最初は断么九・平和・一盃口などの頻出役に絞り、聴牌時に「この牌で成立するか?」を確認。狙い続けることで無意識に役の成立条件が体に染みつきます。
6-3. グループ学習でお互いに出題し合う
友人や同僚と牌姿クイズを出題し合う環境を作ると、競争要素が加わり記憶に残りやすくなります。また教え合うことで自分の理解も深まります。
まとめ:ステップを踏んで役マスターを目指そう
「麻雀の役の覚え方」をテーマに、1翻~2翻、5翻、役満までの役一覧と、それぞれの効率的な覚え方を解説しました。最初は基本役に絞り、慣れたら上級役へと範囲を広げるのが王道です。実戦と暗記法を組み合わせ、楽しみながら役をマスターしましょう!

