陶磁器・有田焼で知られる佐賀県有田町の県立工業高校が、有田工業高校です。
2026年夏はベスト4に進みましたが、準決勝で北陵に1対2と惜敗し、甲子園を逃しました。
エースの田中来空は卒業しますが、2年生の投手や4番捕手など、若い主力が残ります。
この記事では、2026年秋の有田工業高校野球部の戦力を、投手陣と野手陣の両面から分析します。
夏の戦いの振り返りから、秋の九州大会への展望、注目選手までを詳しく紹介。
まずは、2026年秋の有田工業の新チームの要点を、下の早わかり表で整理します。
| 項目 | 2026年秋の有田工業 |
|---|---|
| 所属 | 佐賀県(県立・工業高校) |
| 監督 | 梅崎信司(佐賀東高OB・捕手) |
| 2026年夏 | 佐賀大会 ベスト4(準決勝●1-2 北陵) |
| 新チームの軸 | 最速143キロの中村俊惺と4番捕手・畑元翔輝 |
| チームの色 | 投手を中心に守り勝つ、粘りの野球 |
| 秋の目標 | 秋季九州大会につながる県上位進出 |
\全国の逸材が勢ぞろい!/
有田工業高校野球部の2026年秋の戦力総評
チーム総評|甲子園を知る公立の実力校
有田工業は、私学勢がひしめく佐賀のなかで上位を争う公立の実力校です。
2013年夏に春夏を通じて初めて甲子園の土を踏み、いきなり全国での1勝を挙げました。
その後も2022年に春夏連続出場、2024年夏にも出場と実績を重ね、公立の工業高校ながら10年余りで4度の甲子園を経験しています。
チームを率いるのは佐賀東高校出身で捕手として活躍した梅崎信司監督で、日本体育大学を経て佐賀東や塩田工の監督を歴任してきた指導者です。
有田工業は1900年に開校した、120年を超える歴史を持つ県立の工業高校。
セラミック科やデザイン科など、有田焼の伝統を受け継ぐ学科を備えています。
2026年夏はベスト4まで進みましたが準決勝で敗れて甲子園には届かず、それでも新チームには2年生の投手や4番捕手など若い主力が残ります。
2026年夏を振り返る|あと一歩のベスト4
2026年夏の有田工業は2回戦の多久戦を7対2で制して好スタートを切り、続く佐賀工戦も6対3で下して着実に勝ち上がっています。
準々決勝では唐津商を4対3と振り切ってベスト4に進み、3回裏と4回裏に挙げた4点を粘り強い継投で守り切る守り勝つ野球を見せました。
準決勝|北陵に惜敗
準決勝の相手は、2年連続で決勝に進む北陵でした。
1回と3回に先制を許し、3回裏に1点を返したものの、1対2で惜敗しています。
北陵は先発の二宮辰司から中島瑠生、稲崎諒とつなぐ継投で逃げ切り、有田工業は反撃の糸口をつかみながらあと1点が遠い試合でした。
あと一本が出れば、という悔しい敗戦で夏を終えましたが、投手力と粘りで強豪と渡り合った戦いぶりは新チームへの確かな手応えを残しました。
有田工業を破った北陵は、2年連続で決勝へと駒を進めたのです。
強豪相手に最後まで食い下がったものの、あと一歩が届きませんでした。
下の表に、2026年夏の佐賀大会での有田工業の歩みをまとめます。
| ラウンド | 対戦相手 | 結果 |
|---|---|---|
| 2回戦 | 多久 | ◯ 7-2 |
| 3回戦 | 佐賀工 | ◯ 6-3 |
| 準々決勝 | 唐津商 | ◯ 4-3 |
| 準決勝 | 北陵 | ● 1-2 |
全国レベルでの評価
甲子園通算成績は1勝4敗と全国上位の常連ではありませんが、2013年夏の初出場で大垣日大を破った1勝はこの学校の底力を示すものです。
この初出場を導いたのがのちにプロ入りするエース・古川侑利で、古川は楽天や巨人、ソフトバンクでプレーし有田工業の名を全国に知らしめました。
初出場での甲子園1勝は佐賀の公立勢にとっても大きな快挙で、以来有田工業は佐賀の高校野球を語るうえで欠かせない存在になっています。
粘りの野球を貫く新チーム
2026年の新チームは、突出したスターに頼るチームではありません。
投手を中心に守り、少ないチャンスを確実にものにする「粘りの野球」がチームカラーです。
登録メンバーはおよそ28人と決して大所帯ではありませんが、それでも一人ひとりが役割を果たし私学勢に割って入る戦いを続けています。
2026年春は県大会でベスト8、連盟杯でもベスト4と結果を残し、その準決勝では優勝した佐賀商を相手に7対8と最後まで食い下がっています。
有田工業高校野球部の投手陣を徹底分析
新エース候補・中村俊惺|最速143キロの右腕
新チームのマウンドで軸になるのは、2年生右腕の中村俊惺です。
178センチ80キロの体格から、最速143キロの力のある直球を投げ込むでしょう。
2026年春の県大会では全3試合に先発して着実に実戦経験を積み、下級生ながら投手陣の重要な一角を占めて夏もチームを支えています。
卒業する左腕エース・田中来空とはタイプの異なる右の速球派で、新チームではその田中に代わる新エースとして大きな期待がかかります。
夏も投手陣の一角としてチームの勝ち上がりを支え、左のエースと組む右腕として相手に的を絞らせない継投を可能にしました。
まだ2年生で、夏を経てさらに球速や制球が向上する伸びしろがあります。
中村がどこまで成長するかが、新チームの浮沈を握る鍵になります。
もう一人の2年生投手・山田快翔
中村とともに投手陣を支えるのが2年生の山田快翔で、2026年夏には2回戦や3回戦で先発マウンドを任されました。
多久戦では4回を、佐賀工戦では3回を投げていずれも試合をつくり、中村と山田という2枚の2年生投手が残るのは大きな財産です。
山田が試合の序盤をつくり、要所で中村につなぐ形も考えられます。
2人が並行して成長すれば、投手陣は昨年以上の厚みを持ちます。
左のエースが抜けても右の二枚看板で継投を組める点は心強く、若い投手が経験を重ねれば守り勝つ野球はそのまま受け継がれていくでしょう。
秋の起用予測|二枚看板を軸にした継投
秋は中村俊惺と山田快翔の2年生二枚看板を軸にした継投が基本線になり、エース田中来空が担っていた先発の役割をこの2人が引き継ぎます。
連戦になるトーナメントでは、2人をどう配分するかが采配のポイントです。
投手が試合をつくれれば、有田工業の粘りの野球は十分に通用します。
エースを担う中村が2年生であることは来年以降を見据えても心強く、若い投手陣が主軸のチームは伸びしろの大きさも魅力です。
有田工業高校野球部の野手陣を徹底分析
4番捕手・畑元翔輝が残る打線
新チームの打線の中心は4番と正捕手を兼ねる2年生の畑元翔輝で、伊万里ボーイズ出身で下級生離れした打撃でクリーンアップを任されてきました。
攻守の負担を一手に引き受ける扇の要として投手陣を巧みにリードし、この畑元がそのまま残ることは新チームにとって何よりの強みです。
3番を打つ2年生内野手の西尾吉輝も、新チームに残る主力の一人です。
夏の多久戦では3打数3安打と、上位打線で確かな打撃を見せました。
畑元と西尾という2年生の中軸が残ることで打線の骨格は大きく崩れず、若いバッテリーと中軸を中心に秋のチームは組み立てられます。
若いバッテリーが残ることは守り勝つチームにとって大きな意味を持ち、畑元のリードと中村の球威がかみ合えば失点を最小限に抑えられるでしょう。
卒業するエース田中来空と中軸
一方で、投打の柱だったエース・田中来空は3年生として卒業します。
1年夏に甲子園のマウンドを経験し、打っても打率5割を残した二刀流の主戦でした。
1番の津田康志や複数の守備をこなす梶原大寿ら3年生の主力も卒業し、夏まで打線を支えたベテランの穴を若手がどう埋めるかが課題です。
これらの3年生は少人数のチームで長く主力を務めてきた選手たちで、その経験を残る若い選手がどう引き継ぐかが問われます。
とはいえ若い主力が数多く残るのは大きな救いで、新たな中軸や上位打線が育てば昨年以上の総合力も見えてきます。
新チームの打線の形
登録メンバーには、神奈川の相模原ボーイズ出身の1年生・海老根翠も名を連ねます。
県外から入った若い力が、新チームの底上げに加わります。
内野の立石文太や外野の前山壱琉ら2年生の控えにも出場のチャンスがあり、多くのポジションで競争が起きることはチーム全体の成長につながるでしょう。
少ない好機を確実に得点へ結びつける丁寧な野球が持ち味で、1点を守り1点を積み重ねる展開に強いチームです。
下の表に、2026年秋の新チームに残る主なメンバーを整理します。
| 選手 | 新学年 | 守備 |
|---|---|---|
| 中村俊惺 | 新3年 | 投手(新エース候補) |
| 畑元翔輝 | 新3年 | 捕手(4番) |
| 西尾吉輝 | 新3年 | 内野 |
| 山田快翔 | 新3年 | 投手 |
| 立石文太 | 新3年 | 内野 |
| 海老根翠 | 新2年 | 外野 |
\注目選手の実力は?/
有田工業高校野球部の秋の大会展望とセンバツへの道
秋季佐賀県大会の展望
新チームの最初の舞台は、9月に開幕する秋季佐賀県大会です。
エース田中来空が抜けたぶん、まずは新戦力の底上げが課題になります。
佐賀には夏を制した佐賀商や2007年夏に全国制覇した佐賀北などの強豪がそろい、準決勝で敗れた北陵や私学の早稲田佐賀も有力な対抗馬です。
佐賀は突出した1強がいない混戦になりやすい県で、投手力のある有田工業にも上位に食い込むだけの力は十分にあります。
公立の工業高校として、これらの私学・強豪に割って入れるかが焦点です。
中村俊惺を軸にした投手力で、まずは県の上位進出を目指します。
夏に上位まで進んだ経験は新チームにとって確かな自信になり、同じ舞台にもう一度たどり着けるかが秋の一つの目標です。
秋季九州大会につなげられるか
秋季佐賀県大会で上位2校に入れば秋季九州大会への出場権が得られ、2026年の秋季九州大会は熊本県での開催となります。
九州各県の代表が集う舞台にたどり着ければ若い選手には大きな経験になり、全国級の相手と戦うことが翌春以降の成長の糧になります。
まずは県でベスト4以上に勝ち進み、その舞台を目指すことが現実的な目標です。
守り勝つ野球で接戦をものにできるかが、勝ち上がりのカギを握ります。
秋に向けた課題
新チームの最大の課題はエース田中来空が抜けたマウンドをどう固めるかで、中村と山田の二枚看板がその穴を埋められるかが問われます。
打線も長打で大量点を奪うタイプではなく、畑元や西尾を中心につなぎながら得点を重ねる丁寧な攻撃が求められます。
投手を中心に守り、少ないチャンスを逃さない集中力が、有田工業の生命線です。
この明確なスタイルを貫けるかが、秋の戦いを左右します。
少数精鋭のチームだけに一人ひとりの成長がそのまま戦力に直結し、若い選手が経験を積むほどにチームの完成度は高まっていくでしょう。
有田工業高校野球部の注目選手
ここでは、2026年秋の新チームで特に注目したい5人の選手を紹介します。
| 選手 | 新学年・守備 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 中村俊惺 | 新3年・投手 | 最速143キロ、田中に代わる新エース候補 |
| 畑元翔輝 | 新3年・捕手 | 2年から4番と正捕手を兼ねる攻守の要 |
| 西尾吉輝 | 新3年・内野 | 3番を打つ、夏に3安打を放った打者 |
| 山田快翔 | 新3年・投手 | 夏に先発を任された、もう一人の2年生投手 |
| 海老根翠 | 新2年・外野 | 相模原ボーイズ出身、県外から来た若手 |
中村俊惺(新3年・投手)
178センチ80キロの体格から最速143キロの直球を投げ込む右腕で、2026年春の県大会では全3試合に先発して経験を積みました。
卒業する左腕エース・田中来空に代わる新エース候補として期待され、右の速球派として新チームのマウンドを託される立場になります。
畑元翔輝(新3年・捕手)
2年生ながら4番と正捕手を兼ねる、攻守の要です。
伊万里ボーイズの出身で、下級生とは思えない打撃でクリーンアップを任されてきました。
捕手として投手陣をリードしながら打線の中軸も担う負担の大きい役割をこなし、新チームの中心選手としてその存在感はますます高まります。
西尾吉輝(新3年・内野)
3番を打つ新チームに残る2年生内野手で、夏の多久戦では3打数3安打と上位打線で確かな打撃を見せました。
畑元とともに、打線の中軸を担う存在です。
堅い守備と勝負強い打撃で、秋の戦いを支える主力になります。
山田快翔(新3年・投手)
中村とともに投手陣を支えるもう一人の2年生投手で、2026年夏には2回戦や3回戦で先発マウンドを任されました。
試合をつくる安定感が持ち味で中村との二枚看板が新チームの武器になり、若い右腕がどこまで伸びるかに大きな期待がかかります。
海老根翠(新2年・外野)
神奈川の相模原ボーイズ出身の1年生の外野手で、県外から有田工業に入学した伸びしろの大きい若手です。
新チームでは、下級生ながら出場のチャンスをうかがう立場になります。
若い力がチームに勢いをもたらす存在として、今後の成長が楽しみです。
全国のドラフト候補を数値で分析する「ドラフト候補研究所」では、有力選手のスカウト評価や指名予想を詳しく紹介しています。
佐賀県立有田工業高等学校の基本情報
- 所在地:佐賀県西松浦郡有田町桑古場乙2902
- 設立:1900年(明治33年)
- 区分:県立(工業高校)
- 学科:セラミック科・デザイン科・電気科・機械科
- 監督:梅崎信司(佐賀東高OB・捕手/日本体育大を経て佐賀東・塩田工の監督を歴任)
- 甲子園:春センバツ1回・夏の選手権3回(通算1勝4敗)
- 主なOB:古川侑利(楽天→巨人→日本ハム→ソフトバンク・投手)
下の表に、有田工業の甲子園と近年の主な足跡を整理します。
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 春センバツ | 1回(2022年) |
| 夏選手権 | 3回(2013年・2022年・2024年) |
| 通算成績 | 1勝4敗 |
| 唯一の勝利 | 2013年夏(初出場で大垣日大に5-4) |
| 2026年夏 | 佐賀大会 ベスト4(準決勝●1-2 北陵) |
有田工業高校野球部に関するよくある質問(FAQ)
2026年秋の有田工業のエースは誰ですか?
2年生右腕の中村俊惺が新エース候補です。
178センチの体格から最速143キロを投げ込み、2026年春の県大会では全3試合に先発しました。
有田工業はなぜ新チームも戦えると言われるのですか?
2年生の投手や4番捕手の畑元翔輝など、若い主力が数多く残るためです。
エース田中来空は卒業しますが、中村・山田の二枚看板と若い中軸がチームの土台になります。
有田工業高校野球部の監督は誰ですか?
佐賀東高校のOBで、捕手として活躍した梅崎信司監督です。
日本体育大学を経て、母校の佐賀東や塩田工の監督を歴任してきた指導者です。
有田工業の甲子園での成績は?
春のセンバツに1回、夏の選手権に3回の計4回出場し、通算成績は1勝4敗です。
唯一の勝利は、2013年夏の初出場で大垣日大を5対4で破った試合です。
有田工業出身のプロ野球選手は誰がいますか?
2013年のドラフトで楽天から指名された投手・古川侑利です。
有田工業を春夏通じて初の甲子園に導いたエースで、複数の球団でプレーしました。
\ドラフト候補を先取り!/
有田工業高校野球部のまとめ
2026年秋の有田工業はエースが抜けても若い主力が数多く残る新チームで、最速143キロの中村俊惺と4番捕手の畑元翔輝を軸に再建を進めます。
中村と山田快翔の2年生二枚看板が田中に代わるマウンドを支え、畑元や西尾吉輝といった若い中軸が投手を助ける打線をつくるでしょう。
秋の県大会では、佐賀商や北陵といった強豪との戦いが待ち受けます。
投手を中心に守り勝つ野球で、秋季九州大会につながる県上位を狙えるかが焦点です。
有田焼の町の県立工業が、若い力でどこまで勝ち上がるのか、2026年秋の有田工業から目が離せません。




コメント