高知県の山あいに位置する梼原町には、甲子園まであと一歩に迫った県立高校があります。
町が寮を整えて支えてきた梼原高校の野球部は、2026年も県のベスト8まで駒を進めた実力校。
ところが夏を戦った18人のうち16人が卒業し、新チームは大きな再建に向き合っています。
この記事では梼原高校野球部の秋の戦力を、投手陣と野手陣の両面から詳しく分析します。
新チームの現在地から秋季高知県大会の展望、注目選手までをじっくり紹介していきましょう。
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梼原高校野球部の2026年秋の戦力総評
2026年の秋を迎えた梼原高校は、これまでにない規模の世代交代に取り組んでいます。
まずは新チームがどんな立ち位置にあるのかを、下の表で早わかりにまとめてみましょう。
| 新チームの特徴 | 夏の18人中16人が卒業する大再建 |
| 2026年夏の成績 | 県ベスト8(準々決勝●3-7明徳義塾) |
| 2025年秋・2026年春 | いずれも県ベスト8 |
| 新チームに残る選手 | 山下大維聖・下元陽斗(ともに新3年・外野手) |
| 秋の目標 | 秋季高知県大会でベスト8以上・四国大会出場 |
新チームの現在地
2026年夏に登録されていた18人のうち、新チームに残るのは2人だけになりました。
外野手の山下大維聖と下元陽斗という2人が、そのまま新3年としてチームに残る顔ぶれ。
エースの田中駈をはじめとして、投手4人と内野の主力がまとめて抜けることになります。
新チームは8月23日の高知県選抜大会に臨み、中村に1対13で敗れて初戦で姿を消しました。
厳しいスタートになりましたが、ここからどう積み上げるかが問われる秋になるでしょう。
幸いにも梼原には寮と整った練習環境があり、時間をかけて力を伸ばせる土台があります。
この秋は結果よりも、新しいチームの形を作り上げることが最大のテーマになっていきます。
2026年夏の戦いを振り返る
2026年の夏、梼原は7月12日の1回戦で高知工を9対0と圧倒して滑り出しました。
続く2回戦でも土佐塾を3対1で振り切って、堂々とベスト8へと駒を進めていきました。
7月21日の準々決勝で待っていたのは、高知の絶対王者として知られる明徳義塾でした。
先発したのは4番も打つ片田宇奏で、山口煌十と田中駈がそのあとを受け継いでいきました。
1回裏に先制点を挙げながらも、終盤に突き放される形で3対7と試合を落としています。
実はこのスコアは、2017年に初めて決勝へ進んだときと同じ3対7という数字でした。
9年という時を経て、梼原はまた同じ相手に同じスコアで夏を終えることになりました。
| 2025年9月13日 秋季県大会2回戦 | ○10-0 丸の内・追手前 |
| 2025年9月20日 秋季県大会準々決勝 | ●1-5 高知商 |
| 2026年3月21日 春季県大会2回戦 | ○9-0 伊野商 |
| 2026年3月26日 春季県大会準々決勝 | ●0-5 高知中央 |
| 2026年7月12日 夏の高知大会1回戦 | ○9-0 高知工 |
| 2026年7月19日 夏の高知大会2回戦 | ○3-1 土佐塾 |
| 2026年7月21日 夏の高知大会準々決勝 | ●3-7 明徳義塾 |
| 2026年8月23日 高知県選抜大会1回戦 | ●1-13 中村 |
秋春夏と3季続いた県ベスト8
2025年の秋、梼原は県大会の2回戦で丸の内・追手前を10対0と一蹴してみせました。
準々決勝では高知商に1対5で敗れたものの、ベスト8という結果は立派だったでしょう。
2026年の春も2回戦で伊野商を9対0で下して、勢いよく大会に入っていきました。
準々決勝では高知中央に0対5と完封され、ここでも8強で足を止めることになりました。
秋も春も夏も、すべてベスト8で終わったというのが2026年の梼原が歩んだ一年でした。
安定して上位へ食い込む力を示した反面、最後の一つの壁だけは越えられませんでした。
この経験を新しい世代へどう引き継いでいくかが、これからの梼原の課題になっていきます。
\最速148キロの右腕/
梼原高校野球部の投手陣を徹底分析
2026年の梼原の夏を支えていたのは、持ち味の異なる3人の投手による継投でした。
その3人がそろって卒業するため、新チームのマウンドは白紙から作り直すことになります。
3投手の継投で勝ち上がった夏
7月21日の準々決勝・明徳義塾戦では、まず片田宇奏が先発のマウンドに立っています。
津野町立東津野中の出身で、打順でも4番を任されるなど投打両面の中心的な存在でした。
そのあとのマウンドを受け継いだのは、梼原町立梼原中の出身で地元育ちの山口煌十です。
最後に登板した田中駈は、室戸市立室戸中から進んだ178センチの本格派右腕でした。
3人がそれぞれの持ち味を出しながら、王者を相手に7回まで食らいついていきました。
登録18人の小さな部が全国的な強豪と渡り合えたのは、この継投があったからでしょう。
この3人が見せた姿は、これから育つ後輩たちにとって大きな手本になっていくはずです。
148キロ右腕・田中駈が抜ける影響
新チームが最も大きな痛手を受けるのは、田中駈が卒業するという事実にほかなりません。
178センチ68キロの右腕で、室戸市立室戸中から梼原へ進んできた投手になります。
中学時代には高知県の選抜チームにも選ばれ、早くから素質を認められていた選手でした。
そして2026年7月19日の土佐塾戦で、最速148キロという数字を計測しています。
高知県内でも屈指のスピードを誇る本格派として、県の内外から注目を集めてきました。
この存在を1人で埋めるのは難しく、複数の投手を育てることが現実的な道になるでしょう。
新チームがどのような投手を送り出してくるのかは、この秋いちばんの見どころといえます。
新チームの投手はここから育てる
2026年の夏にマウンドへ上がった4人の投手は、すべて卒業していくことになります。
新チームに残っている2人はいずれも外野手で、投手として登録された選手はいません。
つまりこの秋のマウンドは、まったく新しい顔ぶれによって担われることになりました。
8月23日の高知県選抜大会で中村に1対13と敗れたのも、この事情が大きいでしょう。
それでも新入生や下級生の中から、これから投手が育ってくる可能性は十分にあります。
町が用意してくれた寮と練習環境は、若い選手を育てる場としてしっかり機能してきました。
この秋の戦いは、そうした育成の第一歩を確かめるための大切な機会になっていくでしょう。
\右腕のドラフト評価は?/
梼原高校野球部の野手陣を徹底分析
野手陣についても、夏のスタメンがほとんどそっくり入れ替わることになってしまいます。
残る2人の外野手を軸にしながら、新しい打線を一から組み立てていく秋になるでしょう。
夏のスタメンはほぼ入れ替わる
準々決勝の明徳義塾戦では、1番遊撃に入った磯崎康晴が打線を力強く引っ張っていました。
2番三塁には勝賀野空、3番一塁には178センチ80キロの田中旭が並ぶ布陣でした。
4番は投手でもある片田宇奏が務めており、投打の両面でチームの中心を担っていました。
6番右翼の小川朔公斗や、9番二塁の高平昇太郎もまた夏を戦った主力の一角になります。
そしてこの顔ぶれのなかで、新チームに残るのは5番左翼を守った下元陽斗だけでした。
打線の骨格をまるごと作り直していく必要があるというのが、まぎれもない現実になります。
その分だけ、これまで出番のなかった選手にチャンスが回ってくることにもなるでしょう。
| 1番 遊撃 | 磯崎康晴(卒業) |
| 2番 三塁 | 勝賀野空(卒業) |
| 3番 一塁 | 田中旭(卒業) |
| 4番 投手 | 片田宇奏(卒業) |
| 5番 左翼 | 下元陽斗(新3年・残留) |
| 6番 右翼 | 小川朔公斗(卒業) |
| 9番 二塁 | 高平昇太郎(卒業) |
| 継投した投手 | 山口煌十・田中駈(ともに卒業) |
新チームに残る2人の外野手
新チームの軸となっていくのは、ともに新3年になる山下大維聖と下元陽斗の2人です。
山下大維聖は高松ヤングで育った選手で、県外から梼原へ進んできた外野手になります。
県外からの選手を積極的に受け入れてきた梼原らしい経歴の持ち主だといえるでしょう。
一方の下元陽斗のほうは、地元にある梼原町立梼原中から進んできた生粋の地元育ちです。
夏の準々決勝でも5番左翼として先発を任され、王者を相手に堂々と戦い抜いてみせました。
県外から来た選手と地元で育った選手、その両方が残ったのは象徴的だといえるでしょう。
この2人がどこまでチームを引っ張っていけるかが、秋の大きなテーマになっていきます。
打線の再構築が最大のテーマ
2026年の夏、梼原は1回戦で9点、2回戦で3点、準々決勝でも3点を挙げました。
格上の明徳義塾から3点を奪ったという事実は、打線の力をよく示していたといえるでしょう。
ただし、その中心にいた田中旭や磯崎康晴、片田宇奏の3人はそろって卒業してしまいます。
残った選手と新しい部員たちで、もう一度打てる打線を組み上げる作業が待っています。
8月の高知県選抜大会で1点しか奪えなかったことは、その難しさを物語る結果でした。
まずは1点をどうやって取るかという原点から、秋の戦いは始まっていくことになります。
小さな部だからこそ、全員で1点を作りにいく野球がいっそう求められていくでしょう。
\右腕の成績をグラフで!/
\注目選手の実力は?/
梼原高校野球部の秋の大会展望とセンバツへの道
新チームにとって本格的な公式戦の場となるのが、秋季高知県高校野球大会の舞台です。
ここでの戦いぶりこそが、翌春のセンバツにつながる道筋を左右していくことになります。
秋季高知県大会の日程としくみ
2026年の秋季高知県大会は、9月5日の抽選を経て9月12日に開幕していきます。
決勝は10月11日に予定され、およそ1か月にわたって高知の頂点が争われるでしょう。
この大会で上位3校のなかに入ることができれば、秋季四国大会への出場権を手にできます。
秋季四国大会は10月24日から11月1日にかけて、香川県を舞台に開かれるでしょう。
四国の4県から3校ずつ、合わせて12校が集まって覇を競い合う舞台になっています。
梼原にとっては、まず県のベスト4へ食い込むことこそが最初の大きな関門になります。
3年続けて届かなかった8強の壁を越えられるかどうかが、大きな焦点になるでしょう。
| 秋季高知県大会の抽選 | 2026年9月5日 |
| 秋季高知県大会 | 2026年9月12日〜10月11日 |
| 四国大会への出場枠 | 上位3校 |
| 秋季四国大会 | 2026年10月24日〜11月1日(香川県) |
| センバツ四国地区の枠 | 2校 |
立ちはだかるライバル校
高知の高校野球を語るうえで外せないのは、やはり明徳義塾という圧倒的な存在でしょう。
2026年の夏も準々決勝で顔を合わせ、3対7というはっきりした差を見せつけられました。
この秋の県大会においても、明徳義塾が最有力の優勝候補になるのは間違いありません。
昨秋に梼原を破った高知商や、今春に梼原を完封した高知中央も上位をうかがう存在です。
春と夏の甲子園を制した経験を持つ高知も、毎年のように県の上位へ食い込んでいきます。
こうした強豪校をどこかで破らなければ、上位3校という枠には手が届かないでしょう。
生まれ変わったばかりのチームにとって、その挑戦は決して簡単な道のりではありません。
センバツ出場への現実的な道筋
2027年春のセンバツで、四国地区に与えられる一般選考の枠は2校となっています。
この2枠を四国大会の成績で争うため、県で3位以内に入ることが前提になるでしょう。
梼原はこれまで春も夏も、甲子園の土を一度も踏んだことがないという歴史を持ちます。
最も近づいたのは2017年の夏で、県の決勝まで勝ち上がったあのとき一度きりでした。
その決勝でも明徳義塾に3対7で敗れており、あと一歩のところで夢が消えていきました。
9年がたったいま、その挑戦をもう一度始めることこそが新しいチームの役割になります。
まずは一つずつ白星を積み重ねていくところから、この秋の物語を始めていきましょう。
\スカウト評価と指名予想は?/
梼原高校野球部の注目選手
ここからは、新チームの中心になっていくと見られる2人の選手を詳しく紹介していきます。
山下大維聖(新3年・外野手)
香川県の高松ヤングから県境を越えて梼原へ進んできた、新3年になる外野手の一人です。
県外から選手を受け入れてきた梼原という学校らしい経歴の持ち主だといえるでしょう。
2026年の夏はベンチから戦いを見つめながら、先輩たちの背中をひたすら追い続けました。
新チームでは数少ない経験者の一人として、チームを引っ張る立場になっていくでしょう。
持ち味である打棒と外野の守備が、この秋の梼原を支える大きな力になっていくはずです。
下元陽斗(新3年・外野手)
地元にある梼原町立梼原中から進んできた、まさに生粋の地元育ちといえる外野手です。
2026年夏の準々決勝では、5番左翼として明徳義塾戦のスタメンに名を連ねました。
2年生ながら県のベスト8という舞台を経験できたのは、実に大きな財産になるでしょう。
新チームでは夏の唯一のスタメン経験者として、打線の中心を担っていくことになります。
地元の期待を一身に背負う存在として、この秋の戦いぶりには大きな注目が集まります。
全国のドラフト候補を数値で分析する「ドラフト候補研究所」では、有力選手のスカウト評価や指名予想を詳しく紹介しています。
高知県立梼原高等学校の基本情報
ここからは、高知県立梼原高校そのものについて基本的な情報を整理していきましょう。
学校と町との関係を知っておくと、この野球部の姿もよりいっそう立体的に見えてきます。
| 学校名 | 高知県立梼原高等学校 |
| 所在地 | 高知県高岡郡梼原町 |
| 設置区分 | 公立(高知県立) |
| 創立 | 1934年 |
| 設置学科 | 普通科 |
| 野球部の創設 | 2006年(翌年に野球部へ昇格) |
| 登録部員数 | 18人(2026年夏時点) |
| 甲子園出場 | なし |
| これまでの最高成績 | 2017年夏の高知大会準優勝 |
山あいの町にある県立高校
梼原高校は、高知県の西部に位置する高岡郡梼原町に置かれている県立の高等学校です。
創立は1934年で、当時は梼原村立孝山塾青年学校という名前のもとで歩みを始めました。
農林学校や農業高等学校の時代を経て、1949年に現在の校名へと変わった歴史を持つ学校。
学科は普通科のみで、1学年あたりの定員はおよそ80名という小さな規模になっています。
そして最大の特色となっているのが、山村留学を積極的に受け入れているという点です。
通学の区域は高知県の全域だけにとどまらず、全国にまで広がっているのが特徴でした。
2001年からは、地元の梼原町立梼原中との連携型の中高一貫教育も進められてきました。
町ぐるみで支える野球部
梼原高校の野球部は、2006年に当時の校長が野球同好会という形で立ち上げました。
若者の流出を食い止めたいという思いこそが、部を立ち上げた出発点だったのでしょう。
翌年には正式な野球部へと昇格を果たし、そこから本格的な活動が始まっていきました。
町の側もグラウンドを整えたうえで、閉園した町営幼稚園を野球部の寮へ改修しました。
そうした支えがあったからこそ、部員の多くが町の外から集まる形になっていたのでした。
2026年の登録メンバーのなかにも、兵庫や大阪のクラブで育った選手が並んでいます。
地域と学校とが一体になって育ててきた、まさに町ぐるみの野球部だといえるでしょう。
\数字で見る右腕の実力/
梼原高校野球部に関するよくある質問(FAQ)
梼原高校野球部は甲子園に出場したことがありますか?
春のセンバツも夏の選手権も、これまでに甲子園への出場を果たしたことはありません。
最も近づいたのは2017年の夏で、このときは高知大会の決勝まで勝ち上がりました。
2026年の夏はどこまで勝ち進みましたか?
7月21日の準々決勝で明徳義塾に3対7で敗れ、県のベスト8という結果で夏を終えています。
1回戦では高知工に9対0、2回戦では土佐塾に3対1という形で勝利を収めていました。
新チームには何人の選手が残りますか?
2026年の夏に登録された18人のうち、新チームへ残るのは2人だけになっています。
外野手の山下大維聖と下元陽斗という2人が、そろって新3年を迎えることになりました。
エースだった田中駈はどんな投手でしたか?
178センチ68キロの右腕で、最速148キロを計測していた高知屈指の本格派でした。
室戸市立室戸中の出身で、中学時代には高知県の選抜チームにも選ばれていた実力者です。
梼原高校の野球部はいつできたのですか?
2006年に当時の校長が野球同好会として立ち上げ、翌年には野球部へ昇格しました。
若者の流出を食い止めたいという強い思いこそが、その背景にあったといわれています。
部員は地元の出身者が多いのですか?
部員の多くは梼原町の外から集まってきていて、県外からの入部者も少なくありません。
町が整えてくれた寮があるため、遠方からでも野球に打ち込める環境がそろっています。
秋季高知県大会はいつ開催されますか?
2026年の秋季高知県大会は、9月12日に開幕して10月11日に決勝を迎えます。
上位3校が10月下旬からの秋季四国大会へ進み、センバツへの道が開けていくでしょう。
新チームの目標はどこになりますか?
まずは2025年の秋から続く県ベスト8という結果を、もう一度残すことが目標です。
そのうえでベスト4、さらには上位3校という枠を狙っていく戦いになっていくでしょう。
\ドラフト候補を先取り!/
梼原高校野球部のまとめ
2026年秋の梼原は、夏を戦った18人のうち16人を送り出す大きな再建に入りました。
残るのは外野手の山下大維聖と下元陽斗という、たった2人の選手だけになってしまいます。
最速148キロの田中駈をはじめとして、投手陣がそろって抜ける影響は小さくありません。
それでも秋春夏と3季続けてベスト8に入った力は、確かに部のなかに残されています。
町ぐるみで支えられてきた梼原の新たな挑戦を、この秋も一緒に見守っていきましょう。




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