関甲新学生野球連盟の1部で戦う、茨城・水戸の私立大学があります。プロ野球へ投手を5人送り出してきた常磐大学です。
2026年春は1勝13敗の最下位でしたが、入替戦で2部の相手を2連勝で退けました。1部残留を、自力で勝ち取っています。
4年生はわずか5人で、主力の多くが2年生以下という若いチームです。伝統の投手陣を立て直し、秋の巻き返しを期します。
この記事では常磐大学野球部の2026年の戦力を投手陣・野手陣の両面から分析し、リーグ戦の展望や注目選手までを詳しく紹介します。
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まずは2026年の常磐大学の現在地を、下の表で早わかりにまとめます。
| 項目 | 2026年の常磐大学 |
|---|---|
| 所在地 | 茨城県水戸市 |
| 設置 | 私立 |
| 2026年春の成績 | 関甲新1部 8位(1勝13敗)+入替戦を制し1部残留 |
| 登録選手 | 95人 |
| チームの軸 | 松井飛成・仲田瞬・谷田部槇太・安齋凌空 |
常磐大学野球部の2026年戦力総評
チーム総評|1勝13敗でリーグ8位
2026年春の常磐大学は1勝13敗の勝率.071で、リーグ8位に終わりました。8チームによる2回戦総当たりのリーグ戦で、白星は1つにとどまっています。
得点20・失点112という数字は、いずれもリーグワーストの成績でした。打っても守っても苦しい、我慢のシーズンになっています。
唯一の白星は、5月10日の作新学院大学戦で挙げました。延長10回の末に2対1で競り勝ち、最下位争いの直接対決を制しています。
大差で敗れる試合が目立った一方で、接戦を演じた試合もありました。王者・上武大学には1対2、松本大学には0対1と善戦しています。
4月11日の山梨学院大学戦は4対5、5月23日の平成国際大学戦は0対2でした。あと一歩の場面をものにできなかったのが、悔やまれる春でした。
数字ほど力の差はないという手応えを、どう秋につなげるかが問われます。接戦をものにする勝負強さが、上位進出への課題になります。
プロ投手5人を輩出した名門
常磐大学は、これまでに5人のプロ野球選手を送り出してきました。しかもその全員が投手という、投手王国の伝統を誇るチームです。
その筆頭が、阪神で活躍した久保田智之にほかなりません。守護神として鳴らし、2006年のワールド・ベースボール・クラシックの日本代表にも選ばれました。
西武の小野寺力、日本ハムや巨人で投げた矢貫俊之も、常磐大のOBです。阪神の吉岡興志を含め、多くの右腕がプロの舞台に立ちました。
近年では、大原慎司が2010年にドラフト5位で横浜へ入団しています。明秀日立から進んだ左腕で、現在はDeNAで投手コーチを務めています。
2008年には明治神宮野球大会にも出場し、2回戦へと進みました。投手を育てる伝統は、このチームの大きな財産になっています。
入替戦で1部残留を死守
リーグ戦は最下位でしたが、常磐大学は入替戦で底力を見せました。2部の群馬大学を相手に、2連勝で1部残留を勝ち取っています。
6月13日の初戦は6対3で競り勝ち、残留へ王手をかけました。翌14日の第2戦は5対0と完封で締め、見事に決着をつけています。
第2戦で先発した松井飛成は、群馬大学打線を最後まで無失点に抑えました。1年生の永山大雅も本塁打を放ち、投打で残留を引き寄せています。
崖っぷちの入替戦を2連勝で乗り切ったことは、大きな自信になりました。この経験を糧に、秋は1部の舞台で再起を図ります。
三木田監督と2年生主体の若いチーム
指揮を執るのは、選手としても長く現役を続けた三木田龍元監督です。北海道大学を卒業後、複数の独立リーグでプレーした経歴を持ちます。
実戦で培った経験を、若い選手の育成に注いでいます。一人ひとりの力を引き出す指導で、チームをまとめています。
2026年春の登録95人のうち、4年生はわずか5人にとどまりました。チームの大半を2年生と1年生が占める、非常に若い構成です。
5月24日の平成国際大学戦の先発も、多くが2年生の選手でした。この若い戦力がまるごと残ることが、秋への最大の希望になります。
選手の多くは、系列の常磐大学高からの内部進学組が占めます。地元・茨城の高校とあわせ、地域に根ざしたチームづくりを進めています。
| 打順 | 守備 | 選手 | 学年 |
|---|---|---|---|
| 1 | 中 | 根本陸矢 | 2年 |
| 2 | 遊 | 花島耕太 | 4年 |
| 3 | 左 | 田中祐磨 | 2年 |
| 4 | 一 | 安齋凌空 | 2年 |
| 5 | DH | 藤谷祐太 | 2年 |
| 6 | 二 | 谷田部槇太 | 2年 |
| 7 | 三 | 飛田涼介 | 3年 |
| 8 | 右 | 阿部和真 | 3年 |
| 9 | 捕 | 田崎迅 | 3年 |
常磐大学野球部の投手陣を徹底分析
投手陣は、4年生のエース格・川井康晟が春の先発を担いました。土浦日大から進んだ右腕で、最速は148キロを計測します。
川井は7試合すべてに先発し、チームのマウンドを一人で背負いました。切れ味のある変化球を武器に、長いイニングを投げ抜いています。
そのエースが卒業する秋は、新たな柱づくりが最大の課題になります。筆頭に挙がるのが、3年生左腕の松井飛成にほかなりません。
松井は中越から進んだ左腕で、防御率4.15とチームで最も安定していました。入替戦の第2戦では、群馬大学を完封して残留を決めています。
もう一人の柱候補が、3年生右腕の仲田瞬です。系列の常磐大学高から進み、本大会最多の23イニング3分の2を投げ抜きました。
この松井と仲田という3年生の2枚が、秋の先発の中心を担います。経験を積んだ2人が軸となれば、投手陣は安定へ向かいます。
2年生では、磯山尭志が唯一の勝ち星を挙げるなど気を吐きました。啓新から進んだ右腕で、来季以降の飛躍が期待されます。
石岡第一出身の石塚晴樹も2年生で、最多の9試合に登板しました。若い投手が数多く残るのは、再建を進めるうえで心強い材料です。
失点112というリーグワーストの数字を、どう改善するかが課題です。投手を育てる伝統のもと、若い投手陣の底上げが急がれます。
プロ投手を5人輩出した名門らしく、素材は豊富にそろっています。この投手陣が力をつければ、失点は着実に減らせるはずです。
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| 選手 | 学年 | 2026年春の主な成績 |
|---|---|---|
| 川井康晟 | 4年 | 右腕・エース格・最速148キロ・全試合先発・土浦日大出身 |
| 松井飛成 | 3年 | 左腕・新エース候補・防御率4.15・入替戦で完封・中越出身 |
| 仲田瞬 | 3年 | 右腕・本大会最多23イニング3分の2・常磐大学高出身 |
| 磯山尭志 | 2年 | 右腕・チーム唯一の勝ち星・啓新出身 |
常磐大学野球部の野手陣を徹底分析
打線は、2年生を中心とした若い顔ぶれで戦いました。1番を打つ根本陸矢は、茨城キリストから進んだ2年生の外野手です。
根本は強肩と広い守備範囲が持ち味で、中堅を守って攻守に貢献しました。切り込み隊長として、打線の起点となっています。
2番の遊撃には、4年生でチーム最多安打の花島耕太が座りました。浦和学院から進み、経験豊富な内野手として打線を支えています。
中軸を担ったのが、3番の田中祐磨と4番の安齋凌空の2年生コンビです。田中は高岡第一、安齋は福島成蹊から進んだ、期待の若手です。
安齋は4本の二塁打を放つなど、長打力のある打撃が魅力になります。4番として、チームの得点をつくる役割を担いました。
6番を打つ谷田部槇太も2年生で、打率.281とチームトップクラスの数字です。水戸葵陵から進んだ二塁手で、堅い守備でも貢献しました。
藤谷祐太も2年生ながら打率.364と、少ない出場機会で結果を残しました。若い打者が次々と台頭し、打線に活気が生まれています。
3年生の飛田涼介や阿部和真、正捕手の田崎迅も、経験を積みました。田崎は全試合でマスクをかぶり、若い投手陣を支えています。
1年生では、小林璃空が打率.265とデビューから存在感を示しました。入替戦で本塁打を放った永山大雅も、長打力のある1年生です。
得点20はリーグ最少で、得点力の底上げが最大の課題になります。2年生中心の打線がそのまま残ることが、秋への希望です。
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| 選手 | 守備 | 2026年春の主な役割 |
|---|---|---|
| 谷田部槇太 | 内野手(2年) | 打率.281・二塁の守備でも貢献・水戸葵陵出身 |
| 安齋凌空 | 内野手(2年) | 4番・4二塁打の長打力・福島成蹊出身 |
| 田中祐磨 | 外野手(2年) | 3番・4打点・高岡第一出身 |
| 花島耕太 | 内野手(4年) | チーム最多安打・遊撃・浦和学院出身 |
| 根本陸矢 | 外野手(2年) | 1番・中堅・強肩・茨城キリスト出身 |
常磐大学野球部のリーグ戦展望・優勝予想
秋のリーグ戦で常磐大学が目指すのは、まず最下位からの脱出です。1勝13敗という春の結果から、白星を積み重ねることが第一歩になります。
最大の課題は、失点112というリーグワーストの数字の改善です。投手陣を立て直し、大差での敗戦を減らすことが浮上の条件になります。
その中心と期待されるのが、3年生左腕の松井飛成にほかなりません。入替戦で見せた完封の投球を、リーグ戦でも続けられるかが焦点です。
3年生の仲田瞬や2年生の磯山尭志ら、若い投手が力をつければ心強い限りです。投手を育てる伝統のもと、マウンドの再建が急がれます。
打線は、2年生の谷田部槇太や安齋凌空が中心を担い続けます。得点20という最少の得点力を、どこまで高められるかが鍵です。
1年生の小林璃空や永山大雅ら、伸びしろのある若手もそろっています。この下級生が主力に定着すれば、打線の厚みは増していきます。
4年生がわずか5人で、主力の多くが秋以降も残るのは大きな強みです。入替戦を制した勢いを、そのまま秋のリーグ戦につなげたいところです。
この春に6戦全敗した松本大学とのカードは、秋の一つの試金石になります。まずは近い順位の相手を、確実に叩いておきたいところです。
王者・上武大学をはじめとする上位校との差は、まだ小さくありません。それでも接戦を演じた地力を、結果に結びつけたいシーズンです。
プロ投手を5人輩出した名門らしく、素材は豊富にそろっています。久保田智之らに続く投手が現れれば、チームの再建は一気に進みます。
| 順位 | 大学 | 勝敗 | 勝率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 上武大学 | 13勝1敗 | .929 |
| 2 | 白鷗大学 | 11勝3敗 | .786 |
| 3 | 平成国際大学 | 10勝4敗 | .714 |
| 4 | 松本大学 | 7勝7敗 | .500 |
| 5 | 山梨学院大学 | 7勝7敗 | .500 |
| 6 | 関東学園大学 | 6勝8敗 | .429 |
| 7 | 作新学院大学 | 1勝13敗 | .071 |
| 8 | 常磐大学 | 1勝13敗 | .071 |
常磐大学野球部の注目選手
松井飛成(投手・3年)
入替戦で群馬大学を完封し、1部残留を決めた3年生の左腕です。中越から進み、防御率4.15とチームで最も安定した投球を見せました。
崖っぷちの一戦で相手を無失点に抑えた勝負強さが、松井の持ち味です。この経験は、新エースへと成長する大きな糧になります。
エースの川井が抜ける秋は、投手陣の柱として期待が集まります。この松井の出来が、チームの浮沈を大きく左右します。
谷田部槇太(内野手・2年)
打率.281とチームトップクラスの数字を残した、2年生の内野手です。水戸葵陵から進み、二塁の守備でもチームを支えました。
コンタクト能力に優れ、つなぎの打撃で打線に流れを生み出します。若い打線の中で、確実性のある打撃は貴重な存在です。
2年生として、秋も打線の中心を担い続けることになります。この谷田部が出塁すれば、得点機会は着実に広がります。
安齋凌空(内野手・2年)
4番を打ち、4本の二塁打を放った長打力のある2年生です。福島成蹊から進み、チームの得点をつくる中軸を担いました。
一発の魅力を秘めた打撃は、若い打線の大きな武器になります。走者をかえす勝負強さで、得点力の向上に貢献しました。
2年生として、これからの成長が最も楽しみな選手の一人です。この安齋が本格化すれば、打線の破壊力は一気に高まります。
仲田瞬(投手・3年)
本大会で最多の23イニング3分の2を投げ抜いた、3年生の右腕です。系列の常磐大学高から進み、先発として長いイニングを担いました。
スタミナを生かして試合をつくる力が、仲田の持ち味になります。若い投手陣の中で、経験を積んだ先発として計算できます。
3年生として、秋も松井とともに先発の柱を担います。この仲田が安定すれば、投手陣に大きな安心感が生まれます。
田中祐磨(外野手・2年)
3番を打ち、4打点を挙げた2年生の外野手です。富山の高岡第一から進み、中軸の一角として打線を支えました。
勝負どころで走者をかえす、勝負強い打撃が田中の魅力になります。若い打線にあって、得点力を担う重要な存在です。
2年生として、秋も打線の中心を担い続けることになります。この田中が中軸で結果を残せば、得点力は着実に高まります。
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常磐大学の基本情報
- 所在地:茨城県水戸市
- 設置:私立(学校法人常磐大学)
- 所属リーグ:関甲新学生野球連盟(1部)
- 監督:三木田龍元
- 部員:2026年の登録は95人
- 2026年春の成績:8位(1勝13敗)+入替戦を制し1部残留
- 主なOB:久保田智之(阪神)・小野寺力(西武)・矢貫俊之(日本ハム)ら
常磐大学は茨城県水戸市に校舎を構える私立大学です。硬式野球部は関甲新学生野球連盟の1部で戦っています。
所属する関甲新学生野球連盟は、関東と甲信越の大学が加盟するリーグです。春と秋に2回戦総当たりのリーグ戦を行う、勝率制のリーグになります。
上位に勝ち進めば、全日本大学野球選手権や明治神宮大会への道が開けます。常磐大学は2008年に、その明治神宮大会へ出場した歴史を持ちます。
チームを率いるのは三木田龍元監督です。北海道大からウイン北広島や香川、徳島などの独立リーグを渡り歩いた、経験豊富な指導者です。
硬式野球部はこれまでに、5人のプロ野球選手を輩出してきました。しかもその全員が投手という、投手を育てる伝統を誇ります。
阪神の久保田智之や西武の小野寺力ら、多くの右腕がプロの舞台に立ちました。近年では大原慎司が横浜へ進み、現在はコーチを務めています。
選手は系列の常磐大学高をはじめ、茨城県内の高校から多く集まっています。地域に根ざしながら、投手を育てるチームです。
卒業後は社会人や独立リーグでプレーする選手も多くいます。茨城アストロプラネッツなど、地元のチームへも人材を送り出してきました。
常磐大学野球部に関するよくある質問(FAQ)
Q. 常磐大学はどのリーグに所属していますか?
A. 関甲新学生野球連盟に所属しています。関東と甲信越の大学が加盟する連盟で、常磐大学はその1部リーグに名を連ねています。
Q. 2026年春のリーグ戦の成績はどうでしたか?
A. 1勝13敗の8位でした。ただし入替戦で2部の群馬大学に2連勝し、1部残留を勝ち取っています。
Q. プロ野球選手を出していますか?
A. 出しています。久保田智之や小野寺力、矢貫俊之ら、これまでに5人の投手をプロへ送り出してきました。
Q. どんなチームですか?
A. 投手を育てる伝統を持つチームです。4年生が5人と少なく、2年生を中心とした若い戦力で戦っています。
Q. 2026年春に活躍した選手は誰ですか?
A. 3年生左腕の松井飛成が、入替戦で群馬大学を完封しました。2年生の谷田部槇太や安齋凌空も、若い打線を引っ張っています。
Q. 秋の目標は何ですか?
A. 最下位からの脱出です。伝統の投手陣を立て直し、2年生中心の打線の得点力を高めることが目標になります。
常磐大学野球部のまとめ
2026年春の常磐大学は1勝13敗の8位で、苦しいシーズンとなりました。それでも入替戦で群馬大学に2連勝し、1部残留を自力で勝ち取っています。
プロ投手を5人輩出した名門で、投手を育てる伝統が大きな財産です。新エース候補の松井飛成を軸に、秋は投手陣の再建を進めます。
打線は2年生の谷田部槇太や安齋凌空が中心で、若い戦力がそのまま残ります。4年生がわずか5人の若いチームには、伸びしろという武器があります。
入替戦を制した勢いを、秋のリーグ戦につなげたいところです。久保田智之らに続く投手を育てながら、最下位からの巻き返しに挑みます。
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