秋田市下北手に本拠を置くノースアジア大学野球部は、リーグ優勝11回を誇る古豪です。
2026年春は3勝8敗で5位に終わりましたが、新人賞の泉琉偉ら若い戦力が台頭しました。指揮を執るのは、西武で新人王に輝いた杉山賢人監督です。
この記事では、系列の明桜高校から多くの選手が進むノースアジア大学の戦力を徹底分析します。投手陣と野手陣の現状、注目選手、秋の展望まで詳しく紹介します。
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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所属 | 北東北大学野球連盟1部 |
| 所在地 | 秋田県秋田市下北手桜 |
| 創部 | 1973年4月(昭和48年) |
| 監督 | 杉山賢人(元西武) |
| 部員数 | 約47人 |
| 2026年春 | リーグ5位(3勝8敗)・新人賞とベストナイン捕手を輩出 |
ノースアジア大学野球部の2026年戦力総評
チーム総評
2026年春のノースアジア大学は3勝8敗で5位に終わり、苦しいシーズンとなりました。上位4校との8試合はすべて落とし、岩手大学との3試合をすべて制した形です。
ただし内容を見れば、大きく崩れた試合ばかりではなかったことが分かります。4月25日の富士大学戦は0対3で、優勝したチームを3点に封じ込めました。
4月19日の青森大学戦は4回を終えて4対2とリードし、あと一歩まで追い詰めています。終盤の3イニングで失点を重ね、最後はサヨナラ負けを喫しました。
白星を挙げた岩手大学との3連戦では、このチームの持ち味がはっきりと表れています。5月23日の一戦は3点を追う展開から追いつき、延長10回に4点を奪いました。
最大の特徴は、春の出場メンバー34人のうち4年生がわずか4人しかいない点にあります。3年生が16人を占める若いチームで、秋以降もほぼ同じ顔ぶれが残ります。
秋田市下北手に受け継がれる古豪の歴史
ノースアジア大学硬式野球部の創部は1973年4月で、半世紀を超える歴史があります。当時の校名は秋田経済大学で、1983年に秋田経済法科大学へと改められました。
現在のノースアジア大学という名称になったのは2007年のことです。経済学部と総合政策学部を持つ私立大学で、秋田市下北手桜にキャンパスを構えています。
野球部の黄金期は1970年代後半から1990年代前半で、リーグ優勝を11回重ねました。1978年秋の初優勝から1992年春まで、秋田の大学野球を牽引しています。
東北大学野球選手権大会でも6度の優勝を果たし、東北全体で見ても屈指の実績です。1984年には東日本大学野球選手権大会も制し、その名を広く知らしめました。
近年の明るい話題は2025年の大館トーナメント大会で、この大会を制しています。同大会の優勝は2015年以来2度目で、着実に力を取り戻しつつある証といえます。
西武で新人王に輝いた杉山賢人監督
2025年6月からチームを率いるのが、元プロ野球選手の杉山賢人監督です。静岡の沼津学園高校から専修大学へ進み、社会人の東芝でエース級として活躍しました。
東芝時代の1991年には都市対抗野球の優勝に貢献し、全国区の存在となります。翌1992年のバルセロナ五輪では日本代表に選ばれ、国際舞台のマウンドも踏みました。
同年のドラフト会議で西武から1位指名を受け、契約金1億円でプロ入りしました。1年目の1993年はリーグ最多の54試合に登板し、新人王のタイトルを獲得しています。
その後は阪神、近鉄、横浜でプレーし、2001年に現役生活を終えています。引退後は楽天や西武でコーチを務め、指導者としての経験も豊富に積んできました。
ノースアジア大学へは2024年に助監督兼ヘッドコーチとして加わり、翌年に監督へ就任します。プロの一線を知る指揮官のもとで、若いチームの再建が進んでいます。
| 大会 | 優勝回数と主な年 |
|---|---|
| 北東北大学野球リーグ1部 | 11回(1978年秋〜1992年春) |
| 東北大学野球選手権大会 | 6回(1978・1979・1981・1982・1983・1986) |
| 東北地区大学総合体育大会 | 3回(1980・1991・1993) |
| 東日本大学野球選手権大会 | 1回(1984) |
| 大館トーナメント大会 | 2回(2015・2025) |
明桜高校から19人が進む太いパイプ
このチームを語るうえで欠かせないのが、系列校であるノースアジア大学明桜高校の存在です。同じ学校法人が設置する高校で、部員の3人に1人以上が明桜の出身になります。
球歴に登録された55人のうち、明桜から進んだ選手は実に19人を数えます。投手の泉琉偉、捕手の吉川新汰、外野手の加藤世渚と、主力の多くが明桜出身です。
明桜高校は2021年夏の甲子園でベスト8に進んだ秋田を代表する強豪校です。高校で全国を経験した選手が、そのまま大学でも一緒に戦う形が定着しています。
そのほかの選手も秋田県内の高校が中心で、金足農業や新屋、秋田中央から進んでいます。岩手の一関修紅や宮城の東北高校など、東北一円から選手が集まる編成です。
東北屈指の練習環境
この大学の強みのひとつが、キャンパス内に整えられた練習環境にあります。大学野球場は両翼95メートル、中堅125メートルで、照明設備まで備えた本格的な球場です。
特筆すべきは室内練習場で、東北でもトップクラスの広さと天井の高さを誇ります。内野がそのまま収まる人工芝のフロアを持ち、2階にはブルペンが2か所あります。
野球部専用の寮は大学とグラウンドまで5分の距離にあり、朝夕の食事も付きます。雪の多い秋田にありながら、年間を通じて練習を積める土台が用意されています。
ノースアジア大学野球部の投手陣を徹底分析
2026年春の投手陣で最も大きな話題を集めたのが、1年生左腕の泉琉偉です。系列の明桜高校から進んだこの左腕が、いきなり6試合で先発マウンドを託されました。
春に投げたイニングは37回で、これはチームで最も多い登板量にあたります。新人ながら試合を任され続け、リーグの新人賞を獲得する働きを見せました。
圧巻だったのが5月17日の岩手大学戦で、一人で投げ切って相手を無得点に抑えます。3対0の完封勝利で、この試合が彼の評価を一気に押し上げました。
4月25日には優勝した富士大学を相手に8回まで投げ、3失点にとどめています。高校時代は4番も打つ二刀流で、打者としての力も秘めた選手といえます。
もう一人の柱が、秋田の由利高校から進んだ3年生右腕の関優來になります。182センチ90キロという恵まれた体格から、最速150キロの直球を投げ込む本格派です。
春は7試合に登板して4試合で先発し、32イニングを超える回数を投げました。5月16日の岩手大学戦では一人で投げ切り、8対4の勝利を呼び込んでいます。
数字の面で光ったのが、金足農業から進んだ3年生の菅原翼という存在です。4試合で8イニングを投げ、1点も失わないという安定した内容を残しました。
ほかにも左腕の奥山柚希、横手城南出身の高橋柊、一関学院出身の畠山琢磨が控えます。明桜出身で最速147キロを計測する難波佑聖も、層の一角を担う投手です。
登板した投手のほとんどが3年生以下で、卒業による戦力低下がほぼありません。経験を積んだこの顔ぶれがそのまま残る点が、秋に向けた最大の強みになります。
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ノースアジア大学野球部の野手陣を徹底分析
打線の軸となっているのが、明桜高校から進んだ3年生捕手の吉川新汰です。春は10試合で打率3割3分3厘を記録し、ベストナインの捕手に選ばれました。
36打数12安打で6打点を挙げ、四球7個を選んで出塁率は4割4分2厘に達しています。高校時代は明桜の4番捕手として甲子園を経験しており、勝負強さが持ち味です。
安打数でチーム最多を記録したのが、同じ明桜出身で3年生外野手の加藤世渚になります。11試合すべてに出場し、46打数15安打で打率3割2分6厘をマークしました。
182センチ79キロの体格を持ち、6打点と3盗塁を記録した攻守のバランス型です。前年の秋には八戸学院大学から本塁打を放つなど、長打も打てる打者といえます。
4年生の長尾龍之介も明桜出身で、打率2割9分7厘に5盗塁という数字を残しました。大学通算では打率3割1分6厘を記録しており、上位打線を任される存在です。
長打力で目を引いたのが、宮城の東北高校から進んだ3年生の本間陵です。春は2本塁打でチーム最多となり、5月2日と3日には2試合連続で本塁打を記録しました。
2年生の千葉俊輝も5月16日の岩手大学戦で本塁打を放ち、春は5打点を挙げています。岩手の水沢商業から進んだ内野手で、下級生ながら勝負どころで結果を残しました。
遊撃を守るのは、長崎の島原中央から進んだ3年生の一ノ瀬獅堂です。11試合すべてに出場して7得点を挙げ、犠打3を決めるなど小技でも貢献しました。
背番号1を背負う4年生の古川蓮も全11試合に出場し、チームを引っ張っています。守りの安定感は高く、失点を最小限に抑える野球が徐々に形になってきました。
| 選手 | 学年 | 守備 | 出身校 |
|---|---|---|---|
| 泉琉偉 | 1年 | 投手 | ノースアジア大明桜 |
| 関優來 | 3年 | 投手 | 由利 |
| 菅原翼 | 3年 | 投手 | 金足農業 |
| 吉川新汰 | 3年 | 捕手 | ノースアジア大明桜 |
| 加藤世渚 | 3年 | 外野手 | ノースアジア大明桜 |
| 一ノ瀬獅堂 | 3年 | 内野手 | 島原中央 |
| 千葉俊輝 | 2年 | 内野手 | 水沢商業 |
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ノースアジア大学野球部のリーグ戦展望・優勝予想
北東北大学野球連盟の1部は6校による総当たりで、春と秋の2シーズン制です。2026年春は富士大学が9勝1敗で制し、青森大学が8勝2敗で続きました。
3位は5勝5敗の八戸学院大学で、この3強が抜けた構図が数年続いています。ノースアジア大学は5位で、上位との差をどう詰めるかが当面のテーマです。
とはいえ、秋に向けた材料は決して少なくありません。春に出場した34人のうち4年生は4人だけで、残る30人がそのままチームに残ります。
投手陣は新人賞の泉琉偉が2年生になり、最速150キロの関優來も4年生を迎えます。この2人が先発の柱として計算できれば、勝ち星は自然と増えていくはずです。
野手も同様で、ベストナインの吉川新汰とチーム最多安打の加藤世渚が最上級生になります。本間陵や千葉俊輝ら長打を打てる打者も残り、得点力の上積みが見込めます。
春の課題は明確で、上位4校を相手に1点差や3点差の試合を落とし続けた点にあります。終盤の失点をどれだけ減らせるかが、そのまま順位に直結してくるでしょう。
現実的な目標は、まず上位3校から白星を奪って中位へ浮上することでしょう。2025年の大館トーナメント優勝で得た自信を、リーグ戦につなげられるかが焦点です。
秋のリーグ戦は例年8月下旬から9月にかけて行われます。全員が1学年ずつ成長したチームが、どこまで上位に食い込めるかに注目が集まります。
| 順位 | 大学 | 勝 | 敗 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 富士大学 | 9 | 1 |
| 2位 | 青森大学 | 8 | 2 |
| 3位 | 八戸学院大学 | 5 | 5 |
| 4位 | 青森中央学院大学 | 4 | 6 |
| 5位 | ノースアジア大学 | 3 | 8 |
| 6位 | 岩手大学 | 2 | 9 |
ノースアジア大学野球部の注目選手
泉琉偉(1年・投手)
系列の明桜高校から進んだ左腕で、入学早々に6試合で先発マウンドを任されました。春は37イニングを投げ、その働きが評価されてリーグの新人賞を獲得しています。
5月17日の岩手大学戦では一人で投げ切り、相手を無得点に抑えて完封勝利を収めました。高校時代は4番も打つ二刀流で、打者としての可能性も残している選手です。
関優來(3年・投手)
秋田の由利高校から進んだ182センチ90キロの大型右腕で、最速150キロを計測します。2026年春は7試合に登板し、うち4試合で先発を任される柱となりました。
5月16日の岩手大学戦では一人で投げ切り、8対4の勝利をたぐり寄せています。2027年のドラフト候補として名前が挙がっており、今後の伸びが注目される投手です。
吉川新汰(3年・捕手)
明桜高校で4番捕手として甲子園を経験し、大学でも扇の要を担っています。2026年春は打率3割3分3厘を残し、リーグのベストナイン捕手に選出されました。
36打数12安打で6打点、出塁率は4割4分2厘という数字が勝負強さを物語ります。若い投手陣を引っ張る立場でもあり、チームの精神的な支柱といえる存在です。
加藤世渚(3年・外野手)
明桜高校から進んだ182センチ79キロの外野手で、春は11試合すべてに出場しました。46打数15安打はチーム最多で、打率3割2分6厘を残しています。
6打点に加えて3つの盗塁も決めており、走攻守のバランスが取れた選手です。前年の秋には八戸学院大学から本塁打も放っており、長打力も兼ね備えています。
千葉俊輝(2年・内野手)
岩手の水沢商業から進んだ内野手で、下級生ながら春は9試合に出場しました。5月16日の岩手大学戦では本塁打を放ち、春は5打点をマークしています。
大学通算では打率2割7分3厘を記録しており、勝負どころでの一打が持ち味です。残る2年間で、ノースアジア大学の打線を背負う存在になっていくでしょう。
全国のドラフト候補を数値で分析する「ドラフト候補研究所」では、有力選手のスカウト評価や指名予想を詳しく紹介しています。

ノースアジア大学の基本情報
- 所在地:秋田県秋田市下北手桜字守沢46-1
- 所属リーグ:北東北大学野球連盟1部
- 創部:1973年4月(昭和48年)
- 監督:杉山賢人/部長:佐藤寛稔
- 部員数:約47人
- 主な施設:大学野球場、室内練習場、野球部専用寮
- 系列校:ノースアジア大学明桜高等学校
ノースアジア大学は秋田市下北手桜にキャンパスを構える私立大学です。1964年に秋田経済大学として開学し、2007年に現在の校名へと改められました。
硬式野球部の創部は1973年4月2日で、秋田を代表する大学野球部として歩んできました。学校法人ノースアジア大学が設置し、明桜高校などを系列校に持ちます。
1978年秋に初めてリーグを制して以降、1992年春までに11度の優勝を重ねました。東北大学野球選手権大会でも6度の優勝を果たし、東北全体で存在感を放ちます。
直近では2025年の大館トーナメント大会を制し、2015年以来2度目の優勝を飾りました。若い戦力が育ちつつあり、リーグ戦でも上位進出をうかがう段階に来ています。
練習環境は充実しており、大学野球場は両翼95メートル、中堅125メートルの規模です。照明設備も整い、1塁側と3塁側の双方に投球練習場が用意されています。
室内練習場は東北でもトップクラスの広さで、内野が丸ごと収まる人工芝のフロアです。2階のブルペンとトレーニングルームを含め、天候に左右されない環境が整います。
ノースアジア大学野球部に関するよくある質問(FAQ)
Q. ノースアジア大学はどのリーグに所属していますか?
A. 北東北大学野球連盟の1部リーグに所属しています。1部は6校による総当たり戦で、春と秋の2シーズン制です。
Q. 2026年春の成績はどうでしたか?
A. 3勝8敗で5位でした。岩手大学との3試合をすべて制した一方、上位4校からは白星を挙げられませんでした。
Q. 監督はどんな経歴の持ち主ですか?
A. 元西武の杉山賢人監督で、1993年にリーグ最多の54試合に登板して新人王に輝きました。2025年6月に就任しています。
Q. 2026年春に個人タイトルを獲った選手はいますか?
A. 1年生左腕の泉琉偉が新人賞を獲得しました。3年生捕手の吉川新汰はベストナインの捕手に選出されています。
Q. ノースアジア大学明桜高校との関係はありますか?
A. 同じ学校法人が設置する系列校です。球歴に登録された55人のうち19人が明桜高校の出身になります。
Q. 練習環境はどうなっていますか?
A. 両翼95メートル、中堅125メートルの大学野球場が敷地内にあります。東北トップクラスの室内練習場と専用寮も備えています。
ノースアジア大学野球部のまとめ
2026年春のノースアジア大学は3勝8敗の5位に終わり、上位との差が残りました。それでも新人賞の泉琉偉とベストナインの吉川新汰という2人を輩出しています。
1978年から1992年にリーグを11度制した古豪で、2025年には大館トーナメントも制覇しました。西武で新人王に輝いた杉山賢人監督のもと、再建が進んでいます。
春の出場メンバー34人のうち4年生はわずか4人で、秋以降もほぼ全員が残ります。関優來や加藤世渚ら3年生が最上級生となる次のシーズンこそ、真価が問われます。
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