岩手県花巻市に本拠を置く富士大学野球部は、北東北大学野球連盟を代表する強豪です。
2026年春はリーグ戦を9勝1敗で制して3季ぶり40回目の優勝を飾り、全日本大学野球選手権でもベスト8まで勝ち上がっています。
この記事では40回の優勝を積み上げてきた富士大学の戦力を投手陣・野手陣の両面から徹底分析し、注目選手と秋のリーグ戦の展望まで詳しく紹介します。
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| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所属 | 北東北大学野球連盟1部 |
| 所在地 | 岩手県花巻市下根子 |
| 創部 | 1965年(昭和40年) |
| 監督 | 安田慎太郎 |
| 部員数 | 約210人 |
| 2026年春 | リーグ優勝(9勝1敗)・全日本大学野球選手権ベスト8 |
富士大学野球部の2026年戦力総評
チーム総評
2026年の富士大学は春季リーグを9勝1敗という圧倒的な成績で駆け抜け、10試合でわずか1敗という数字がリーグ内での力の差をそのまま物語っています。
この優勝は3季ぶりで通算では実に40回目のリーグ制覇となり、全日本大学野球選手権への出場も3年ぶり17回目という堂々たる常連校です。
全国の舞台でも力を示して東京ドームでの2試合を勝ち抜いてベスト8に進出し、準々決勝では國學院大学に2対3と惜敗してあと一歩で4強を逃しています。
チームの骨格は絶対的なエースと切れ目のない打線という組み合わせにあり、守備の柔軟性も高く相手に応じて布陣を変えられるのが大きな強みです。
6月の連盟新人戦でも決勝進出こそ逃したものの3位に食い込んで底力を見せ、1回戦で青森公立大学を12対0、2回戦で弘前大学を8対1と圧倒しています。
花巻に根を張る北東北の王者
富士大学硬式野球部の創部は1965年で当時は奥州大学硬式野球部という名称でしたが、1976年に大学名が富士大学へ改められて野球部も現在の名前になっています。
本拠地は宮沢賢治ゆかりの地としても知られる岩手県花巻市の下根子にあり、専用球場に加えてスポーツセンターと野球部寮を備えて環境面でも恵まれてきました。
特筆すべきはこの部が北東北の1部リーグから一度も降格したことがないという事実で、長期にわたって上位を維持し続けてきた継続性こそがこの学校の本質といえます。
部員数は連盟公式で210人、球歴の登録では221人に達する北東北でも屈指の大所帯で、25人のベンチ入りを勝ち取るだけでも激しい競争を勝ち抜く必要があります。
プロ野球選手を量産する育成力
富士大学の名前を全国区にしたのは何といってもプロ野球選手の輩出数で、連盟公式の一覧だけでも現役のプロが11人並ぶという層の厚さを誇ります。
看板は3度の本塁打王に輝いた日本を代表する強打者である2014年卒の山川穂高で、2015年卒の外崎修汰も盗塁王を経験した西武の内野の実力者です。
投手では2023年卒の金村尚真が日本ハムで先発を担い、鈴木翔天や佐々木健も一線で投げるなど、世代を問わずあらゆるポジションからプロが生まれています。
驚くのは2025年春の卒業世代でこの1学年だけで6人がプロの門をくぐり、麦谷祐介、安徳駿、長島幸佑、佐藤柳之介、渡邉悠斗、坂本達也という顔ぶれです。
このうち麦谷祐介はオリックスの外野手、坂本達也は巨人の捕手として一軍を経験し、佐藤柳之介や安徳駿もそれぞれの球団で研さんを積み続けています。
| 年 | 全国大会の主な成績 |
|---|---|
| 2009年 | 全日本大学野球選手権 準優勝 |
| 2012年 | 明治神宮大会 ベスト4 |
| 2013年 | 全日本大学野球選手権 ベスト8 |
| 2023年 | 全日本大学野球選手権・明治神宮大会 ともにベスト4 |
| 2026年 | 全日本大学野球選手権 ベスト8 |
安田慎太郎監督のもとで
現在チームを率いるのは外野手出身の安田慎太郎監督で、仙台高校から東北学院大学へ進んで社会人の岩手21赤べこ野球軍団でプレーした経歴を持ちます。
歴代の監督には斎藤慶光や大木秀一、豊田圭史といった指導者が名を連ね、安田監督はその系譜を受け継いで全国で戦えるチームを維持し続けてきました。
部長を務めるのは大所帯の運営を支える影山一男で、200人を超える部員を抱えながら毎年のように主力を入れ替えて勝ち続けている点が驚異的といえます。
全国から集まる選手層
富士大学の選手層を語るうえで欠かせないのが全国区のリクルート網で、直近5年の入部者を見ると広島の盈進から8人、沖縄の具志川商から6人が加わっています。
ほかにも岡山学芸館から6人、春日部共栄と高川学園と学法石川からそれぞれ5人が入り、北海道の旭川志峯からも5人が進むなど、まさに日本中から人が集まってきました。
2026年の全日本メンバーを見てもその多彩さは明らかで、下関国際、仙台育英、横浜、山梨学院、愛工大名電といった全国の名門から選手が集結しています。
沖縄出身選手の育成に定評があるのもこの部の特徴として知られており、読谷出身の左腕や沖縄尚学出身の右腕が投手陣の一角を担っています。
富士大学野球部の投手陣を徹底分析
2026年の投手陣は4年生右腕の角田楓斗を絶対的な軸に据えた構成で、青森の東奥義塾から進んだこの右腕がチームのすべての試合の起点になってきました。
春季リーグでの角田は圧巻の一言で最優秀防御率とベストナインを同時に獲得し、さらに最優秀選手賞にも輝いてリーグの個人タイトルを独占する働きを見せました。
4月25日の登板では8回を1安打11奪三振で自責点0に抑え込み、5月16日には9回を被安打3、奪三振14という完璧に近い内容で投げ切っています。
全日本の1回戦でも先発を務めて松山大学を相手に6対2の勝利を呼び込み、準々決勝の國學院大学戦でも先発して5回を2安打8奪三振1自責点にまとめています。
その角田を支えるのが沖縄の読谷高校から進んだ3年生左腕の古堅鈴之輔で、全日本では3試合すべてでマウンドに上がって後を締める役割を完璧にこなしました。
2回戦では2年生右腕の中山雄仁郎が先発を任されて東海大九州キャンパスを2対1で退け、角田を温存しながら勝ち切れるあたりに投手陣の層の厚さが表れました。
準々決勝で3番手を務めたのは札幌新陽出身で3年生の細野龍之介で、ほかにも4年生の仲宗根大斗や振本隼汰が控えて右も左も揃った布陣になっています。
全国の舞台で3試合すべて異なる継投を組めたことはこの投手陣の懐の深さの証明で、エース1人に依存せず勝ち上がれる形が春の快進撃を支えました。
将来性で見逃せないのが1年生ながら全日本のベンチに入った髙橋修梧で、広島の如水館から進んだ189センチの長身右腕として今後の成長が楽しみです。
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富士大学野球部の野手陣を徹底分析
打線の顔になっているのが旭川志峯出身の3年生外野手ウメビンユオ・チネード優で、187センチ78キロという恵まれた体格から長打を量産する中軸打者になります。
全日本の1回戦では松山大学を相手に本塁打を放ってチームに勢いをもたらし、準々決勝でも二塁打を記録するなど全国の舞台でも臆せず振り抜ける打者です。
春季リーグで最多打点賞に輝いたのが前橋育英から進んだ2年生の早川大惺で、下級生でリーグのタイトルを獲得するなど次代の主軸として期待されています。
4年生では下関国際出身の赤瀬健心が左投げ左打ちの外野手として存在感を放ち、全日本の1回戦では三塁打を放って4月には本塁打を含む3打点の試合もありました。
内野の要は仙台育英出身で4年生の洞口優人で、複数のポジションをこなせるユーティリティ性が持ち味で守備の組み替えを自在にしてくれる貴重な存在になります。
下関国際出身の3年生・松谷徹平も二塁を主戦場に安定した働きを続け、5月10日には5打数2安打4打点と大暴れして全日本の2回戦でも三塁打を放ちました。
横浜出身の金野佑楽や春日部共栄出身の平尾拓翔、九里学園出身の今野正就も中軸を分け合い、山梨学院出身で186センチの徳弘太陽も外野の一角を担います。
特筆すべきは捕手の起用で全日本の3試合すべてで1年生の梅村団がマスクをかぶり、進学したばかりの新入生が全国の舞台で女房役を任されています。
| 選手 | 学年 | 守備 | 出身校 |
|---|---|---|---|
| 角田楓斗 | 4年 | 投手 | 東奥義塾 |
| 古堅鈴之輔 | 3年 | 投手 | 読谷 |
| ウメビンユオ・チネード優 | 3年 | 外野手 | 旭川志峯 |
| 早川大惺 | 2年 | 内野手 | 前橋育英 |
| 赤瀬健心 | 4年 | 外野手 | 下関国際 |
| 洞口優人 | 4年 | 内野手 | 仙台育英 |
| 梅村団 | 1年 | 捕手 | 山梨学院 |
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富士大学野球部のリーグ戦展望・優勝予想
北東北大学野球連盟の1部は6校による総当たりで春と秋の2シーズン制を採っており、2026年春は富士大学が9勝1敗で優勝して青森大学が8勝2敗で続きました。
3位には5勝5敗の八戸学院大学が入ってこの3校が争う構図がはっきりと見え、青森中央学院大学、ノースアジア大学、岩手大学が下位に並ぶ結果になりました。
秋のリーグ戦は例年8月下旬から9月にかけて行われてその優勝校が明治神宮大会への道を進み、東北地区の代表決定戦を勝ち抜けば11月の全国大会が待っています。
富士大学が神宮の舞台に立ったのは2023年が最後でこのときはベスト4まで進んでおり、3年ぶりの神宮切符をつかめるかどうかが秋の最大のテーマです。
富士大学にとって最大の課題はエース角田楓斗の後を誰が担うかという点で、春の個人タイトルを独占した4年生が抜けたあとの投手陣が秋の成否を分けます。
幸い3年生の古堅鈴之輔と2年生の中山雄仁郎という実戦経験のある投手が残り、全日本の舞台を踏んだ経験をそのまま秋に生かせるかどうかが鍵になるはずです。
打線は最多打点賞の早川大惺やウメビンユオ・チネード優ら下級生の主力が健在で、1年生捕手の梅村団も含めて秋以降のチームの骨格はすでに固まりつつあります。
警戒すべきは春に8勝を挙げた青森大学と昨秋のリーグ王者である八戸学院大学で、それでも戦力の総合力を考えれば秋も富士大学が優勝候補の筆頭に挙がります。
| 順位 | 大学 | 勝 | 敗 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 富士大学 | 9 | 1 |
| 2位 | 青森大学 | 8 | 2 |
| 3位 | 八戸学院大学 | 5 | 5 |
| 4位 | 青森中央学院大学 | 4 | 6 |
| 5位 | ノースアジア大学 | 3 | 8 |
| 6位 | 岩手大学 | 2 | 9 |
富士大学野球部の注目選手
角田楓斗(4年・投手)
青森の東奥義塾から進んだ右腕で2026年春のリーグ戦を完全に支配し、最優秀選手賞、最優秀防御率賞、ベストナインを独占する離れ業をやってのけました。
9回を被安打3で14奪三振という試合もあって長いイニングを任せられる本格派で、全日本でも2試合に先発して全国レベルの打線を相手に力のある投球を見せました。
ウメビンユオ・チネード優(3年・外野手)
旭川志峯から進んだ187センチ78キロの大型外野手で打線の中軸を担い、全日本の1回戦では松山大学から本塁打を放って全国の舞台での長打力を証明しました。
センターを守れる機動力も兼ね備えて攻守にわたって計算できる選手であり、4年生が抜ける秋以降はこの打者がチームの顔になっていくはずです。
早川大惺(2年・内野手)
群馬の前橋育英から進んだ2年生で2026年春のリーグ戦で最多打点賞を獲得し、下級生でタイトルを手にした事実がこの打者の勝負強さを示しています。
5月3日の試合では2打点を挙げるなど走者を置いた場面での集中力が際立ち、残る2年間で富士大学の打線を背負う存在に成長していくはずです。
古堅鈴之輔(3年・投手)
沖縄の読谷高校出身の左腕で全日本大学野球選手権の3試合すべてに登板し、先発もリリーフもこなせる万能型で試合の終盤を任せられる安定感があります。
5月2日には9回まで投げる粘りを見せるなど長いイニングにも対応できる投手で、角田楓斗が卒業する秋以降はエース番号を継ぐ最有力候補になります。
梅村団(1年・捕手)
山梨学院から進んだ1年生捕手で全日本の3試合すべてでマスクをかぶり、入学して間もない選手が全国大会の全試合で先発するのは異例といえる抜てきです。
180センチ80キロという体格に加えて投手を引っ張るリードが早くも評価されており、今後4年間で富士大学の守りの中心に座り続ける可能性を秘めた存在です。
全国のドラフト候補を数値で分析する「ドラフト候補研究所」では、有力選手のスカウト評価や指名予想を詳しく紹介しています。

富士大学の基本情報
- 所在地:岩手県花巻市下根子450-3
- 所属リーグ:北東北大学野球連盟1部
- 創部:1965年(昭和40年)
- 監督:安田慎太郎/部長:影山一男
- 部員数:約210人
- 主な施設:専用球場、スポーツセンター、野球部寮
- 主なOB:山川穂高、外崎修汰、金村尚真、麦谷祐介、安徳駿
富士大学は岩手県花巻市に本部を置く経済学部を中心とした私立大学で、硬式野球部は1965年に奥州大学硬式野球部として産声を上げました。
1976年の大学名変更で現在の名称となって北東北大学野球連盟の中核を担い、1部リーグから一度も降格していないという記録がその安定感を物語ります。
全国大会での最高成績は2009年の全日本大学野球選手権における準優勝で、第58回大会でつかんだこの結果はいまも部の目標として語り継がれてきました。
明治神宮大会では2012年と2023年にベスト4へ進出し、2023年は全日本でもベスト4に進むなどこの年が近年で最も充実したシーズンといえます。
プロ野球界とのつながりも深く連盟公式が挙げる現役選手だけで11人を数え、社会人野球にも多数の卒業生を送り出すなど卒業後の受け皿が広いのも魅力です。
指導陣は監督の安田慎太郎と部長の影山一男が中心となって200人規模の組織を運営し、専用球場と寮を備えた環境がこの育成力を支える土台になっています。
富士大学野球部に関するよくある質問(FAQ)
Q. 富士大学はどのリーグに所属していますか?
A. 北東北大学野球連盟の1部リーグに所属しており、1部は6校による総当たり戦で春と秋の2シーズン制です。
Q. 2026年春の成績はどうでしたか?
A. 春季リーグを9勝1敗で制して3季ぶり40回目の優勝を果たし、全日本大学野球選手権でもベスト8まで勝ち上がっています。
Q. プロ野球選手のOBには誰がいますか?
A. 山川穂高、外崎修汰、金村尚真、麦谷祐介、安徳駿など多数を輩出しており、連盟公式の一覧では現役のプロが11人並ぶ層の厚さです。
Q. エースはどんな投手ですか?
A. 4年生右腕で青森の東奥義塾出身の角田楓斗で、2026年春は最優秀選手賞と最優秀防御率賞、ベストナインを独占しました。
Q. どんな高校から選手が入部していますか?
A. 盈進、具志川商、岡山学芸館、春日部共栄、高川学園などから毎年複数が進んでおり、全国各地の強豪校から選手が集まるのが特徴です。
Q. 本拠地はどこにありますか?
A. 岩手県花巻市下根子450-3にキャンパスがあり、専用球場やスポーツセンター、野球部寮を備えた恵まれた環境です。
富士大学野球部のまとめ
2026年の富士大学は春季リーグを9勝1敗で制して通算40回目の優勝を飾り、全日本大学野球選手権でもベスト8に進んで全国での存在感を改めて示しています。
個人タイトルを独占したエース角田楓斗と長打力のあるウメビンユオ・チネード優が両輪で、最多打点賞の早川大惺ら下級生も育って秋以降の土台はできつつあります。
1部から一度も降格したことのない安定感とプロを次々に生む育成力がこの部の強みで、秋のリーグ戦でも富士大学は優勝候補の筆頭として戦うことになりそうです。
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